世界文化社より刊行された『日本画 名作から読み解く技法の謎』を読んでみました。 『日本画 名作から読み解く技法の謎』 東京藝術大学大学院保存修復日本画研究室 (監修) 宮廻正明・荒井 経・鴈野佳世子 (編・著) 日本美術ブームはまだまだこれから長いこと続くことでしょう。 展覧会で多くの作品に接するうちにどのようにしてこの絵は描かれたのだろう?この作品にはどのようなテクニックが使われているのだろう?と一歩踏み込んだ知識を欲するようになるはずです。 そんな時に傍らにこの本が一冊あれば全ての要求に応えてくれます。10年前に出た『図解 日本画用語事典』にさらに磨きをかけ藝大による最新の研究が存分に盛り込まれています。 例えば、あの若冲も用いていたとあり一躍名をはせた「裏彩色」の項目では、テキストで丁寧に解説がされていると同時に東京藝術大学大学院保存修復日本画研究室による復元模写の工程も写真で紹介さ