先進的なTV機器として非常に強い注目を集めている「SPIDER」が今春、新たな段階へと踏み出そうとしている。これは日本のテレビの未来を考えていく上で、非常に重要な意味をはらんでいる。 SPIDERの持っている意味をひとことで表すのは難しいが、この機器についての同社の公式説明はこうだ。「テレビの番組もCMも検索できる全チャンネル同時録画レコーダー」。野村総研出身の有吉昌康氏が設立したベンチャー企業PTPが、2007年から発売している。昨年春には地デジに対応し、画面インタフェイスやリモコンもまるでアップル製品のような洗練されたものへと一新された。 新しい展開とは何か。それは端的に言えば、テレビのウェブ化であり、構造化である。つまりはテレビ放送がこれまで、ITの潮流の中で取り残されてきた部分を補おうとしているのだ。 具体的にいえば、キー局やローカル局を含めて全国で放送されているすべての番組を、デ