アメリカ政府による国家安全保障に関わる秘密裏の活動を公表することによって危険に身をさらした人々。CIAが拷問を行っていることを初めて公式に認めた元職員ジョン・キリアコウ、国民監視プログラムに関する情報を公表したNSA(米国家安全保障局)元局員トーマス・ドレイク、司法省に勤めた経験を持つ弁護士のジェスリン・ラダック―3人による内部告発と現在も続く彼らの活動に焦点を当てる。彼らの証言からは、9.11後、ブッシュ・オバマ政権が国民を監視する体制を強め、内部告発者への制裁を強めてきた状況が明らかになっていく。 強い正義感から内部告発を行った彼らはさまざまな嫌がらせや困難に出会い、キャリアを失い、生活は困窮する。しかし、それでも信念を曲げることなく、「国を批判する者を脅し罰することは、アメリカ社会の根幹である言論の自由と知る権利を脅かす」と警告し続けている。(後編) 【トールグラス映画祭 ゴールデン