焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」(金沢市)の集団食中毒事件に絡み、加熱用牛肉の生食提供はしないよう通達してきた厚生労働省が、「除菌処理をすれば全て生食が可能」との言い方に変えていることが分かった。飲食店を指導してきた自治体側は「生食提供が認められたのか。内容が不明確で、指導方法が分からない」と困惑している。 旧厚生省は98年、除菌のために肉の表面を削るトリミングなどを求める衛生基準を定め07年の厚労省通達で「加熱調理用の食肉等を生食用として提供しないこと」と求めている。今回の食中毒事件を受け5月5日、飲食店や卸業者に基準通り処理をさせるよう全国の自治体に通知した。 しかし複数の自治体から「生食提供を控えるよう求める記述が通知にないのはおかしい」と疑問の声が上がり国の見解を確認。厚労省は「食肉処理場では衛生基準通りに解体しており肉は全て生食可能。基準通りに処理すれば問題ない」と回答。生食提