東芝は自社のNAND型フラッシュメモリの技術が韓国SKハイニックスに流出したとして、東京地方裁判所に損害賠償を求める訴えを起こした。提携関係にある米サンディスク日本法人の元社員が、USBメモリーなどに使われるNAND型フラッシュメモリのデータを抜き取り、SKハイニックスへ転職直後の2008年にそれを提供した疑いが持たれている。以前から指摘されてきた半導体の技術流出に東芝がようやく重い腰を上げた格好だが、同社関係者からは「今回の流出劇は、あまりにも管理がずさんだったことが理由。これからも頭脳流出は止まらないのではないか」と嘆きが聞こえてくる。 東芝は自社技術を無断で取得、使用されたことで1000億円の被害を受けたとされている。関係者によると「流出したのは、社内のセキュリティが最も高い機密情報」という。 とはいえ、NAND型フラッシュメモリの技術流出は今に始まった話ではない。東芝関係者は「90