1月に公表された東京証券取引所の資料に盛り込まれた文言をきっかけに、一部の銘柄が大きく上昇している。 東証は「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議の論点整理」と題する1月30日付の資料で、株価純資産倍率(PBR)が継続的に1倍を割れている企業に対し、改善に向けた計画をまとめるよう今春から求める方針を示した。東証からの数多くの通知の一つだったが、企業および市場の反応は驚くほど迅速だった。 シチズン時計は先週、発行済み株式数の25.6%に相当する規模の自社株買いを実施すると発表。金額については「企業価値向上に関する東証の方針なども考慮しながら決定した」と説明した。同社株は5年近く、PBRが1倍を割り込んだ状態だったが、自社株買い計画の公表後、35%余り上昇した。 マン・グループのポートフォリオマネジャー、エミリー・バッジャー氏は「日本における過去60年間の投資経験で、われわれのチームメン