いわゆるアベノマスク」この記事の写真をすべて見る コロナ禍の2020年に安倍晋三首相(当時)が打ち出した「アベノマスク」。この事業に関連する行政文書が4月に開示され、国と元請け業者が契約した単価が、業者や時期によって違いがあることがわかった。一方、文書からは見えてこない下請け業者の厳しい状況が、当時、仕事を請け負った零細企業の経営者の話から見えてきた。コロナ禍で仕事が減るなか、儲けが出ないような額で受注せざるを得なかったという。 あの“アベノマスク”の仕様書はこちら 新型コロナの感染拡大でマスク不足が深刻になっていた当時、安倍首相がとった施策は、全国民に布製マスク2枚を配布するというものだった。 この事業について、神戸学院大の上脇博之教授は2020年4~7月に、厚生労働相と文部科学相に、マスクの契約や発注、回収などについて、業者との間でやり取りした内容を記録した文書の開示を請求した。 しか