「ズッコケ三人組」シリーズの表紙見本を手に、シリーズを終える思いを語る生前の那須正幹さん=山口県防府市で2015年10月27日、矢頭智剛撮影 「自分がいなくなったら、著作権は全て寄付したい」。ロングセラー「ズッコケ三人組」シリーズの作者で、2021年7月に79歳で亡くなった児童文学作家、那須正幹(まさもと)さんの遺言で、全作品の著作権が文学団体に遺贈された。作品数は書籍化されたものだけでも200以上に上る。団体が受け取る印税は児童文学の振興に役立てられる。遺贈に込めた那須さんの願いとは。 那須さんは1942年に広島市で生まれた。代表作「ズッコケ三人組」シリーズは、おっちょこちょいのハチベエ、のんびり屋で心優しいモーちゃん、物知りなハカセの仲良し3人がさまざまなハプニングを乗り越え、成長を遂げる物語だ。累計発行部数2500万部を超えるロングセラーとなり、テレビドラマや映画にもなった。 ズッコ