2007年度に都道府県や市区町村が確認した高齢者への虐待件数は、06年度より712件増えて1万3335件に上ったことが6日、厚生労働省の調査で分かった。27人は死亡していた。同省は「高齢者虐待防止法の理解が進み通報・相談件数が増えている。早期対応策を充実させたい」(認知症・虐待防止対策推進室)としている。 調査は今回が2回目。07年度に市区町村などに寄せられた高齢者虐待の通報・相談は2万件超で、施設や家庭を訪問したり、関係者から話を聞いたりして事実関係を調べた結果、家族・親族による1万3273件と、老人福祉施設などの職員による62件の虐待を確認した。 家族や親族から虐待を受けた高齢者は77.4%が女性だったほか、80歳以上が50.6%と半数を占めた。虐待の内容は殴るなどの身体的虐待が63.7%で最多。加害者は息子40.6%、夫15.8%などの順だった。 【関連ニュース】 ・ 妻殺