認知症の予防対策などを行った場合、平成46(2034)年に必要な60歳以上の介護費を約3兆2000億円抑制できることが13日、政府の試算で分かった。約14兆5000億円が見込まれる介護費の約2割を削減できることになる。健康な高齢者が増えれば拡大する社会保障費の抑制に効果があることを示し、予防医療の推進を図りたい考えだ。 高齢者の主要疾病である生活習慣病、がん、フレイル(虚弱)・認知症について、予防対策により高い効果が確認された約2000の論文を参考に分析。25年を基準にして、46年の60歳以上の介護費と医療費への予防医療の影響を調べた。 介護費の抑制には、小中学校や職場での認知症に対する理解の深化や、可能な限りの就労の継続、仕事付き高齢者向け住宅の普及などの予防対策が効果があると指摘。こうした予防対策により、日常生活に支障のある人や障害のある人を200万人以上、認知症の患者数を1000万人
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