平成26年に開設された性暴力被害者を支援する「性暴力被害者総合ケアワンストップびわ湖」(SATOCO)の相談件数が、急増している。滋賀県の担当者は「広報活動などで多くの人に知ってもらえるようになった」とするが、一方で浮上するのが24時間態勢で対応する相談員への負担の問題だ。「このままでは一人あたりの負担が大きくなりすぎる」として、増員を求める声も上がっている。 SATOCOは、性犯罪や性暴力の被害者のケアを一元的に対応するため、県と県警、NPO法人「おうみ犯罪被害者支援センター」、県産婦人科医会が26年に設立。被害者からの相談の電話やメールに対し、二次被害が発生しないよう専門の講習を受けた看護師らが、休日平日問わず、24時間体制で受け付けている。 県内の薬局で案内広告板を置くなどの広報活動を行って徐々に認知度は高まりつつあり、26年度の相談件数は363件だったが27年度は733件と倍増。さ
配偶者や恋人からの暴力「ドメスティックバイオレンス(DV)」などで苦しむ女性を緊急に一時保護する民間シェルターの草分け的存在、「女性の家HELP」(東京)で労働争議が起きている。事業の責任者の雇い止めを機に労働組合が誕生。スタッフも減り、女性の保護に影響が出かねない事態となっている。 HELPを運営するのは、公益財団法人「日本キリスト教婦人矯風会」。一夫一婦制の確立や公娼(こうしょう)制度の廃止をめざして1886年に設立され、戦後は売春防止法やDV防止法の制定などに力を注いできた。 HELPは、矯風会の創立百周年にあたる1986年、人身取引の被害に遭った外国人女性の保護を主な目的に開所。現在は性暴力やDVの被害者などを幅広く受け入れている。 矯風会の理事会は昨年10月、矯風会が運営する別のシェルター「ステップハウス」とHELPを統合する計画と、HELPのディレクター(責任者)の2016年3
2011年の東京電力福島第一原発事故後に福島県から横浜市に避難した男子生徒(13)が、転校先の市立小学校でいじめを受けていた問題で、いじめ防止対策推進法で「重大事態」にあたる金銭被害の疑いなどを学校が把握したにもかかわらず、学校と市教育委員会が、事態を認定するための「協議」をしていなかったことが、市教委などへの取材でわかった。 文部科学省は同法の趣旨に反する経緯を問題視しており、市教委は内部調査を始める。 市教委などによると、生徒が不登校になったのは小学5年生だった14年5月。生徒は「(東電から)賠償金をもらっているだろう」などと言われ、ゲームセンター代などを負担し続けていた。学校は6月、親からの相談で支払いが100万円を超える可能性を認識したが、校内会議では「いじめではなく非行かもしれない」といった議論に終始し、重大事態の認定については協議しなかったという。
法的観点から、いじめは解決できないのか? 文部科学省が10月に発表した調査によれば、2015年度、小中高および特別支援学校におけるいじめの認知件数は22万4,540件と、過去最多の数を記録しました。いじめによる自殺についての報道は今も後を絶たず、早急な対策が求められています。そこで今回は、法的観点から、いじめを解決する手段はないのか考えてみます。 犯罪になるものと、ならないものがある 法的手段として考えられることの1つに、いじめを犯罪行為として、警察による解決をあおぐことが挙げられると思います。 これについては、文部科学省が通知を出していて、以下の内容は犯罪につながる可能性があり、警察が動くこともあります。 【たたく・蹴るなど】暴行罪、傷害罪 【嫌なことや恥ずかしいことなどをさせる】強要罪、強制わいせつ罪 【たかり】恐喝罪 【私物を盗まれる、壊される、捨てられる】窃盗罪、器物損壊罪
【デスク日記】「事件は家庭内の問題として処理します」男性被害のDV、氷山の一角 2015/7/30 17:26 (2016/11/10 17:36 更新) 「事件は家庭内の問題として処理します」。男性に検察官はこう告げたという。これで男性が訴えた配偶者からの傷害事件(DV事件)は事実上不起訴となった。 ここ数年、男性が被害者となるDV事案が急増している。警察庁の統計によると、DVの認知件数は2014年に過去最多を記録。そのうち男性被害者の割合は、10年は2・4%だったが、14年は10%を超えた。ところが、男性のプライドの問題に加え、「被害者=女性」という認識が行政にも警察にも強く、被害を訴えるハードルは高い。冒頭の男性の被害届も警察は受け取りを渋り、加害者には「こちらも困っている」などと告げている。10%という数字も氷山の一角だろう。 DVの原因の一つは、社会的なストレスとされる。女性の社
神奈川県逗子市で2012年11月に起きたストーカー殺人事件で、殺害された三好梨絵さん(当時33歳)の住所を逗子市職員が漏らしたのはプライバシー侵害にあたるとして、三好さんの夫(46)が25日、同市に1000万円の慰謝料を求める訴訟を横浜地裁横須賀支部に起こした。「個人情報が電話一本で漏れてしまった情報管理の甘さを裁判で問い、被害に遭う人を二度と出さないようにしてほしい」と話している。 訴状などによると、三好さんは元交際相手に自宅で刺殺され、元交際相手は自殺した。事件前日、調査会社の実質的経営者の男=偽計業務妨害罪などで有罪確定=が三好さんの夫を装って市に電話し、市職員から三好さんの住所を聞き出した。
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