東尋坊(福井県坂井市)で自殺防止に取り組むNPO法人「心に響く文集・編集局」の活動が14年目に入った。メンバーらは毎日交代でパトロールを続け、これまでに約600人の自殺志願者を保護してきた。事務局長の川越みさ子さん(64)に活動への思いを聞いた。 ――自殺防止活動を始めたきっかけは何ですか。 私が県警本部の喫茶店に勤めていたころ、NPO法人理事長の茂幸雄さんは当時、三国署(現坂井西署)の副署長でした。「退職後に東尋坊で自殺を防止する活動を始めたい。防止を呼びかける文集を作るので何か書いてほしい」と依頼を受けました。私は身内を自殺で亡くしていたので、初めてそのことを書きました。それがきっかけとなり、2004年4月から東尋坊での活動を始めました。 ――活動の中で一番心に残ることは何ですか。 悲しい事例です。11年前の夏、関西から来たという30代の母親と生後間もない男の子、傍らには3歳の女の子が
血圧を測りながら被災者の不安の声に耳を傾け、心身のケアにあたる災害支援ナースの岡崎さん=福岡県朝倉市で2017年7月16日、円谷美晶撮影 九州北部豪雨の被災地で避難生活が長引き、被災者の心のケアが課題となっている。被災のショックや疲労から不眠、食欲不振などを訴える人が目立ってきており、福岡、大分両県で医師や看護師らが巡回を強化している。今後、長期的にきめ細かいサポートができるかが問われそうだ。【円谷美晶、西嶋正法、田畠広景、青木絵美】 「この先、どこに住めばいいのかと考えると眠れない」。自宅が流され、福岡県朝倉市内の避難所に身を寄せる同市杷木林田の女性(80)はそう言って心身の不調を訴えた。心臓も患っており、週2回程度のリハビリも通えず、足も痛むという。
患者と向き合う、大西医師。多くの遺族が「後悔」を口にするという。近著に『遺族外来 大切な人を失っても』(河出書房新社)(撮影/写真部・小原雄輝)この記事の写真をすべて見る 親の看取りは誰しもが経験するもの。しかし、ゆっくりと最期のお別れをすることができなかったと、後悔する人は多い。まだまだ元気だからと、話し合わずにいると、その日は急にやってくる。お墓のこと、相続のこと、延命措置のこと、そろそろ話し合ってみませんか? AERA 2017年7月10日号では「後悔しない親との別れ」を大特集。家族を亡くした遺族も医療で支えるという「遺族外来」を取材した。 * * * 「私は、母を幸せにできなかったのでしょうか……」 昨年6月、都内に住む女性(40代)は、埼玉医科大学国際医療センター(埼玉県日高市)の「遺族外来」を訪ね、大西秀樹医師にそう尋ねた。 女性は数週間前に母親(70代)をがんで亡くした。
県立がんセンターに是正勧告=時間外労働で労基署-新潟 新潟県は4日、県立がんセンター新潟病院(新潟市)が医師らに労使協定の範囲を超える時間外労働をさせたなどとして、新潟労働基準監督署から是正勧告を受けたと発表した。勧告は3日付。 県によると今年3月、同病院の医師2人と事務職員2人が、労使協定で定めた時間を上回り、80時間を超える残業をしていたなどと指摘された。県病院局は「労働時間の管理徹底や、業務を平準化するなどの対策を講じたい」としている。 病院の長時間労働をめぐっては5月、同労基署が新潟市民病院の女性研修医の自殺を労災認定し、病院に対し6月に是正勧告を行った。 (2017/07/04-18:41) 関連ニュース 【社会記事一覧へ】 【アクセスランキング】
自らが手がけたケア帽子などが並ぶ店内に立つ塩崎良子さん=群馬県沼田市久屋原町の内田病院で2017年7月3日午前10時1分、山本有紀撮影 がん治療の副作用などに悩む患者らが使う帽子などのケア用品は、その多くが「機能重視」になりがちで、おしゃれなものは少ない。そんな現状を変えたいと、乳がん患者の女性が起業してオリジナル用品の製作・販売を始め、群馬県沼田市の病院に1号店をオープンさせた。関係者は「患者が楽しめるオアシスのような空間にしたい」と期待する。【山本有紀】 スカーフを巻いたように見える帽子、花柄やストライプのつえ、オーガニックソープなどのギフトセット--。沼田市の内田病院1階に今月3日、開店した「ORANGe(オレンジ)」に並ぶケア用品は、どれも色鮮やかで、手にとる女性患者たちには笑顔があふれた。
日本で1年間に自殺で亡くなる人の数は、2010年から7年連続で減りました。とはいえ、昨年も2万人を超え、1日あたり60人もの方が亡くなっています。 深刻なのは若者です。近年、15~34歳における死因の第1位が自殺の国は、先進7カ国で日本だけです。この層の人口10万人あたりの自殺者数は、日本は他の6カ国の平均の約2倍。世界的にも非常に深刻な状況にあります。 日本で自殺が急増し、初めて年間3万人を超えた1998年当時は、中高年男性が目立ちました。山一証券など金融機関の相次ぐ破綻(はたん)で倒産が増え、失業率が悪化したことなどが背景にあります。 自殺の多くは、失業、生活苦、過労、うつなど複数の要因が連鎖する中で起きます。2006年に自殺対策基本法…
三菱京都病院(京都市西京区)が芸術作品で院内を彩る「ホスピタルアート」を導入した。地元の京都市立芸大と協力し、緩和ケア病棟の廊下や病室に、抽象画約30点を配置。終末期の患者や家族をさりげなく勇気づける空間に仕上げており、評判を呼んでいる。 ホスピタルアートは、無機質になりがちな病院を、芸術によって快適な癒やしの空間に変える取り組み。患者や家族、医療者の心を和らげたり、病気以外の話題でコミュニケーションを促したりする狙いがある。 三菱京都病院は平成27年12月に14室の緩和ケア病棟を開設。京都市立芸大のビジュアルデザイン研究室に協力を依頼し、画家の大森翠(みどり)さんと渡辺智子さんが絵筆を握った。配置や構想を綿密に検討し、約1年かけて空間を完成させた。 小野晋司院長(57)は「抽象画を飾ることで、治療や延命という価値観とは異なる世界を作りたかった」。コーディネートを担当した楠田雅史教授(55
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