「課題多過ぎ」「格差拡大も」=英語の民間試験活用-大学入試改革・高校の現場 2020年度から始まる「大学入学共通テスト」では、英語で民間試験が活用されることになった。現行の「読む・聞く」に加え、新たに「書く・話す」技能が正面から試される。入試英語の方法が大きく変わることになり、高校の教育現場では懸念や不安も強い。 公立屈指の進学校として知られる埼玉県立浦和高校(さいたま市)の杉山剛士校長は「4技能を高めることは重要で、それを評価する方向性は理解できる」と話す。 一方、民間試験の活用には「課題が多過ぎる」と指摘。出題内容が学習指導要領と必ずしも整合していないほか、大学入試センターが各大学に国際的な語学力基準「CEFR」に基づく段階別成績を提供することの妥当性も疑問が残るという。 民間試験は高3の4~12月に2回まで受験可能となる見込みだが、杉山校長は「英語だけ前倒しして教える必要が生じ
日銀金沢支店は十日、北陸三県の女性と高齢者の活躍推進に向けた取り組み状況をまとめた「ほくりくのさくらレポート」を公表した。支店は「女性や高齢者が活躍する先進地域」とし、さらなる取り組みの強化を期待した。(石井真暁) 各省庁の関連資料をまとめた。例えば、二〇一五年の国勢調査で北陸の就業率が女性は51・6%、高齢者は24・9%と、いずれも全国九地区の中でトップだったことに、三世代同居比率や保育所の充実度が高く「恵まれた子育て環境が整っている」と指摘した。国勢調査での家庭の役割分担意識では「自分の家庭の理想は『夫が外で働き、妻が家を守る』こと」との回答割合が一五年に富山で全国最低。福井、石川でも低かった。これについては「女性の就業に前向きな気質」だとした。 このほか、女性の活躍推進策では社内託児所や個人の事情に応じた柔軟な運用例などがあり、従来は「男社会」といわれた製造業でも女性の活躍が進んでい
学校の先生には、いつでも余裕を持って子どもたちに接してほしいもの。しかし長時間労働が常態化し、過労で亡くなってしまう教員までいるのが現状だ。 そうした状況を改善しようと、「教職員の時間外労働にも上限規制を設けて下さい!!」と署名を集めるプロジェクトが盛り上がりを見せている。5月にスタートし、7月11日現在3万3000以上の署名が集まっている。目標の3万5000人に達するのももうすぐだ。 「健全な心身を保障されてはじめて、子どもたちにじっくりと向き合える」 「change.org」内のキャンペーンページ 政府が進める「働き方改革」で、残業時間の上限を「年間720時間以内」「月100時間未満」とすることが今年3月に決まった。しかし教職員は、上限規制の対象外。同キャンペーンは、教職員にも上限規制の適用を求めるものだ。署名の宛先は、文部科学大臣の松野博一氏と厚生労働省の塩崎恭久氏となっている。 「
パワハラ、解雇などのトラブルに見舞われても、すぐさま裁判へとなると、ためらってしまうかもしれない。そんな人にこそ知って欲しいのが、裁判に持ち込まずに労働問題を迅速に解決する「個別労働紛争解決制度」だ。厚生労働省の発表によれば、2016年度の利用件数が約113万件にのぼるそうだ。 「個別労働紛争解決制度」は、どのように活用することができるのか。寺岡幸吉弁護士に聞いた。 ●「いじめ・嫌がらせ」に関する相談がもっとも多かった 個別労働紛争解決制度とは、どういう制度なのか。 「『個別労働紛争解決制度』(以下、「本制度」)とは、労働条件その他労働関係に関する事項についての、個々の労働者と事業主との間の紛争を解決しようとする、行政によるADR(紛争解決機関)です。 方法としては、『総合労働相談』、『助言・指導』、紛争調整委員会による『あっせん』の3つがあります。なお、相談、助言・指導、あっせんとも、費
パワハラに関する報道が、相次いでいる。 豊田真由子衆院議員の“暴言劇場”はあまりにも衝撃的だったが、今度は創業100年の老舗農業機器メーカーで、前社長のパワハラによって30人以上の社員が辞めていたことが報じられた(以下、ソースはこちらなど)。 問題になった前社長は、創業家出身の4代目だ。 「おまえなんか死ね」 「生きている意味がない」 「アホか、ぶっ飛ばすぞ」 「オマエなんかいらない」 「こんな親に育てられる子どもはかわいそうだ。ろくな人間にならない」 などなど、2006年に社長に就任して以来、社員たちは「毎日、パワハラに耐え、パワハラから逃れる日々だった」という。 同社長の愚行はセクハラにも及び、入社面接で「性交渉したことがあるのか?」「彼氏がいるのか?」と聞いたり、複数の女性新入社員と女性社員用の寮で共同生活するなどやりたい放題。 ……なんということだ。尋常ではない。 「バカかお前は!
テック業界の男性の大多数は尊敬に値する人々で、彼らは同僚女性がセクハラや差別を受けていることに憤慨している。 同時に、業界内で女性がどんな扱いを受けているかを聞いて、驚く者もほとんどいない。 なぜシリコンバレーに、女性を不当に扱う男性がこれほど増えたのか。Facebookで経験を積んだある男性エンジニアの解説は、この数週間で聞いた中で最も説得力のあるものだった。大学を卒業したばかりの若いエンジニアたちにシリコンバレーが支払う巨額の給料が、彼らを勘違いさせてしまうという。 「21歳で、はい契約金10万ドル(約1132万円)です、という世界です。自分はイケてると、勘違いするんですよ。今まで自分には見向きもしなかった女でも皆、今なら自分を尊敬するだろうと」 それと共に、特権意識が生まれる。 数年前まで、大手テック企業の契約金が10万ドル超というのは、ありふれたとまでは言わないが、割と見聞きする話
サービスを始めた「病児保育室わかば」の尾崎千景室長(右)と診察を担当する「コミュニティクリニックみさき」の玉元弘次院長=千葉県船橋市三咲 保育所などで体調不良になった子供を保護者の代わりに看護師などが迎えに行き、病児保育施設で一時的に預かる千葉県船橋市の「送迎サービス付病児保育事業」が注目を集めている。市が今年度から県内で初めてスタートさせた事業で、保護者らの口コミで広がり、利用登録者数は順調に伸びている。両親が都内などで働く家庭では、連絡を受けてもすぐに迎えに行けないケースも多く、こうした保護者の不安を解消する効果も大きい。(中辻健太郎) ◇ 送迎サービスを実施するのは同市三咲の「コミュニティクリニックみさき」(玉元弘次院長)内にある民間施設「病児保育室わかば」。利用対象は市内の保育所や認定こども園などに通う生後57日目から小学校未就学児で、利用には子供のアレルギーの有無などの事前登録が
シングルマザーや障害のある方、介護をしている方などは、就職しようと思っても、面接で差別を受け、就職がかなわないことがある。そんな中、どこの面接を受けても受からなかった方も積極的に雇用し、飲食業界にも関わらず、夕方早く帰ることができる、そんな職場がある。 飲食業や不動産事業をおこなう株式会社minitts。2012年9月、中村朱美さんが設立した。 中村朱美さんは、京都生まれの京都育ち。京都教育大学を卒業後、専門学校に広報として勤めていた。 結婚前、今の夫が作ってくれたステーキ丼が、とても美味しかった。「お店を出そう。今しかない」。夫と一緒に、資金をためて2012年9月に株式会社minittsを設立、同年11月29日(いい肉の日)に、一店舗目となる国産牛ステーキ丼専門店「佰食屋」(ひゃくしょくや)を京都市右京区にオープンした。売れない日が続いたが、京都新聞など地元メディアやマスメディア、お客さ
患者と向き合う、大西医師。多くの遺族が「後悔」を口にするという。近著に『遺族外来 大切な人を失っても』(河出書房新社)(撮影/写真部・小原雄輝)この記事の写真をすべて見る 親の看取りは誰しもが経験するもの。しかし、ゆっくりと最期のお別れをすることができなかったと、後悔する人は多い。まだまだ元気だからと、話し合わずにいると、その日は急にやってくる。お墓のこと、相続のこと、延命措置のこと、そろそろ話し合ってみませんか? AERA 2017年7月10日号では「後悔しない親との別れ」を大特集。家族を亡くした遺族も医療で支えるという「遺族外来」を取材した。 * * * 「私は、母を幸せにできなかったのでしょうか……」 昨年6月、都内に住む女性(40代)は、埼玉医科大学国際医療センター(埼玉県日高市)の「遺族外来」を訪ね、大西秀樹医師にそう尋ねた。 女性は数週間前に母親(70代)をがんで亡くした。
失語症の患者様向け訓練ソフトや、Pepperアプリの開発を行っている株式会社ロボキュアは、国立大学法人千葉大学との共同研究により、言語訓練用アプリ『ActVoice for Pepper』を開発。 2015年12月より約1年半にわたり国保直営総合病院君津中央病院(以下、君津中央病院)の協力を得て、同アプリを活用した「失語症者に対するリハビリの臨床試験」を行っていたが、この度、日本コミュニケーション障害学会学術講演会において君津中央病院の言語聴覚士、村西幸代氏により、同試験により有意義な改善が確認できたとの発表が行われた。 今回の実験にて呼称訓練の時間と呼称回数を調べ、呼称検査の結果から「訓練効果」「訓練効果の持続性」「般化の比較」を行ったところ、訓練効果と持続性は4例中3例に「有意な改善が認められた」としている。 また、般化の比較に関しては、一部臨床的には般化がみられたと感じるものもあった
警察庁がパチンコとパチスロの出玉規制を強化する方針を決めた。ただ、依存症の問題に携わる人たちは改正案の効果を疑問視している。 パチンコ店は全国に約1万1千あり、レジャー白書によると、市場規模は2015年で23兆2千億円、遊技人口は1070万人に上る。競馬、競輪などの公営ギャンブルの売り上げは計4兆7千億円だ。 依存症の人や家族を支援するNPO法人「ギャンブル依存ファミリーセンター ホープヒル」(横浜市)の町田政明理事長は「依存症は病気であり、出玉を下げることでなくなるわけではなく、根本的な解決につながらない」と指摘し、「自助グループや施設で回復に努められる仕組み作りが大事だ」と話す。 一般社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表は「勝てないと思っても手を出すのが依存症なので、規制の効果は未知数だ」と述べる。その上で、客が自ら使う上限額を決める「自己申告プログラム」について、
パチンコ出玉規制強化へ=客のもうけ5万円以下に-ギャンブル依存症対策・警察庁 警察庁は、パチンコの標準的な遊技時間(4時間)に客が得られるもうけの上限について、現行の十数万円から5万円を下回るよう出玉規制を強化する方針を固めた。スロットなどについても同水準に規制を強化する。もうけの上限を引き下げることで、負けた分を一度に取り戻そうとのめり込むリスクを減らすのが狙い。11日に風営法施行規則などの一部改正案を公表し、一般から意見を募る。 カジノ解禁を柱とする統合型リゾート(IR)推進法が昨年12月に成立したのを受け、政府のギャンブル依存症対策の一環として実施する。 警察庁によると、パチンコ依存問題の相談機関「リカバリーサポート・ネットワーク」に相談した人の約7割が、1カ月当たり5万円以上の損失を出していた。 改正案では、遊技時間4時間でパチンコ玉の獲得総数が発射総数の1.5倍に満たないも
西日本高速道路(NEXCO西日本)が、2015年2月に自殺した男性社員(当時34)に違法な長時間労働をさせていたとして、神戸西労働基準監督署が同社と役員ら7人を労働基準法違反の疑いで書類送検していたことが遺族の代理人弁護士への取材でわかった。送検は6月23日付。 代理人弁護士によると、男性は14年10月、関西支社第二神明道路事務所(神戸市)に異動し、経験がなかった道路補修工事の施工管理を担当。遺族側が勤務記録などを調べた結果、時間外労働は同12月までに毎月150時間以上に達していた。夜間工事の監督業務のため、未明に退勤して8分後に出勤した記録もあったという。 男性はうつ病を発症して15年2月に自殺。同労基署は同12月に労災認定した。遺族は今年2月、社員への安全配慮を怠ったとして役員ら8人を業務上過失致死容疑で神戸地検に刑事告訴している。 西日本高速道路は書類送検されたことを認め、「このよう
「対面診療とオンラインでの遠隔診療を組み合わせた新しい医療を、次の診療報酬改定でしっかり評価する」。安倍首相がそう発言して話題を呼んだ、2017年4月14日の第7回未来投資会議。この場で、ICTを活用した次世代医療のあり方を提言し、次期診療報酬改定での遠隔診療の評価に向けた大きな流れをつくったのが、医療法人社団鉄祐会理事長でインテグリティ・ヘルスケア代表取締役会長の武藤真祐氏である。 循環器内科を専門とする同氏は、東大病院や三井記念病院、宮内庁、McKinsey & Companyなどを経て、2010年に在宅医療を提供する「祐ホームクリニック(後に医療法人社団鉄祐会)」を設立した。在宅医療を担うクリニックを東京都内を中心に展開し、2011年には東日本大震災をきっかけに宮城県石巻市にクリニックを開設するなど、地域医療にも力を注いでいる。2015年からは在宅医療の取り組みをシンガポールでも展開
【ワシントン山本太一】深刻な難病で生命維持装置をつけている英国のチャーリー・ガード君(生後11カ月)の治療を続けるかどうかに世界の注目が集まっている。回復見込みがないとして地元の病院は安楽死を提案したが、両親は拒否し、米国で治療を継続することを模索。3~4日、トランプ米大統領やバチカンが両親への支援を表明したことで、さらに関心が高まっている。 英メディアなどによると、チャーリー君はロンドン在住のクリス・ガードさん(32)、コニー・イエーツさん(31)夫妻の長男として2016年8月に誕生。まもなく先天性の「ミトコンドリアDNA枯渇症候群」と診断された。細胞が正常に機能しないため内臓や筋肉の形成が難しく、脳にも深刻な損傷を負っているという。
■患者家族などで構成する一般社団法人「こいのぼり」 有効な治療法がないミトコンドリア病の新しい治療法の開発プロジェクトを始めた。この疾病は治療薬の開発が難しく、製薬会社があまり積極的ではない。患者家族らが研究者と協力し、自ら開発に取り組む新たな形態の創薬に挑む。ミトコンドリア病は脳の障害や筋力低下などを起こす
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