平成27年に自殺した高知県南国市立中3年の男子生徒の父、川村正幸さん(49)が4日、東京都千代田区の文部科学省で会見し、生徒の実名と写真を公表した。生徒は嘉寛さん=当時(15)。正幸さんは公表の理由について、「嘉寛が15年間、しんどい思いをしながらも毎日、頑張って生きていたことを知ってもらいたい」と話した。 嘉寛さんは27年9月1日、自宅の庭で自殺しているのが見つかった。いじめ防止対策推進法に基づき同市教委が設置した第三者調査委員会は昨年2月、いじめや家庭のしつけ、独特の性格などを挙げ、「複合的な要因が自殺の準備状態を促進した」とする報告書をまとめた。遺族は第三者委の議事録開示を請求したが、市教委は議事録を作成していないとした。 正幸さんは4日、「いじめが直接の原因ではないかという思いが消えず、対応に納得できない」として、市と市教委に真相を解明するよう指導することを文科省に要請。第三者委の
重症心身障がい者である坂川亜由未さんと母・智恵さんが共同で運営する地域コミュニティースペース「あゆちゃんち」(板橋区徳丸1)が4度目の夏を迎えた。 赤ちゃんも、お年寄りも、障がい児者も一緒に参加できる居場所づくりを目指している 亜由未さんは先天性の心臓病で生後4日目に手術を受け、その後に脳の血管が破れたことから脳性まひによって重度の障がいが残った。肢体不自由で首と右手以外はほとんど独力で動かすことができず、知的障がいも抱え、医療による支援を必要とする重症心身障がい者(=医ケア重心)の認定を受けている。 智恵さんによれば、生活介護のデイケア施設は、医ケアを必要としない重症心身障がい者(重心)は、例えば平日5日通うことができて定員数も多い一方、医療設備や専門の介助要員が必要となる医ケア重心は受け入れ可能な施設が少ない上、通える日数も週3~4日で定員数も極端に少ないという。「人目を避けて自宅や施
<子どもの7人に1人が貧困という現代社会の裏で進む格差の再生産――貧しさの連鎖を食い止めるカギはどこにあるのか。模索が続くなかで「21世紀型スキル」という能力観が注目を集めている> 2016年に厚生労働省が行った国民生活基準調査の結果が先日公表され、「こどもの貧困率」は12年ぶりにやや改善されるも、いまだ7人に1人が貧困の状態であることが明らかになった。 2013年6月に政府が「子どもの貧困対策法」を制定したことも手伝って、「子どもの貧困」という言葉が広がるとともに、日本国内の6人に1人の子どもが貧困状態という数字(当時)も世間に衝撃を与えた。あれから4年、状況は改善されたとは言い難い。特に、ひとり親世帯(貧困率50.8%)、母子家庭(同82%)は切実だ。 【参考記事】日本の貧困は「オシャレで携帯も持っている」から見えにくい 貧しさは次の世代に受け継がれる 子どもの貧困という問題が抱える重
主体的にあえて共同体に シフトには赤ちゃんが必要 新しい子育ての考え方 渋谷に、クリエイターの集う「Cift」(シフト)という共同生活組織が生まれました。作家が4人で生活。投資家が入居者と起業家を結びつけるために飛び込む。渋谷のど真ん中で、新しい生き方を模索する人たちの話を聞きました。 19部屋に40人100業種 4月、都営住宅「宮下町アパート」の跡地に東京急行電鉄などの事業体が作った地上16階、地下2階建ての複合施設「渋谷キャスト」。レストランや東急ストアなどの商業施設やシェアオフィスが入る中、13階の19部屋に住む約40人でシフトは構成されます。 入居者は1人で部屋を借りる者もいれば、4人程度でルームシェアする者たちも。職業も多彩で、アーティストやコンサルタントに加え、ベンチャーキャピタリストや木こり、ヒッピーも。 複数の仕事を持つ人も多く、40人の職業を合わせると100業種になるとか
自殺につながるサインに気づいて必要な支援につなげる「ゲートキーパー」。その役割を周知する歌を厚生労働省などが作る。昨年5月に亡くなった神奈川県の高校生が作った曲に、一般公募をもとに歌詞をつけた。趣旨に賛同した歌手の加藤登紀子さんが歌う。 25日には、東京都内で収録が行われた。歌の題名は「空の青いとり」だ。 作曲した加藤旭さん(享年16)は中学2年生のときに脳腫瘍(しゅよう)と診断され、手術を繰り返す中で両目を失明。闘病しながら4歳から始めた作曲を続け、約500曲を作り出した。「自分の作った曲を何かに役立てたい」と願っていたという。 ゲートキーパーは、悩みを抱える人に気づいて声をかけ、専門家など必要な支援につなぎ、見守る役割がある。養成を進める厚労省がゲートキーパーソング作りを企画。旭さんの恩師で、ピアニストの三谷温さんが代表理事を務める音楽団体「アーツスプレッド」と連携して進める。 加藤登
思いがけない妊娠や子育てに対する不安を解消することで少子化対策につなげようと、福岡商工会議所女性会(会長・西川ともゑ副会頭)は20日、県看護協会(花岡夏子会長)が推進している「にんしんSOSふくおか」事業をPRするオリジナルカードを作製したと発表した。 同事業では、妊娠や子育てに悩む男女を対象に相談窓口を設置し、専門知識のある相談員(保健師、助産師)が電話やメールでアドバイスしている。昨年度は4586件の相談があり、「生理が来ない。誰にも相談できない」「妊娠検査薬を買うお金がない」などの悩みが寄せられた。近年はスマートフォンの普及でメールでの相談が増えているという。 商議所女性会は8年ほど前から少子化対策を進めており、事業に賛同しオリジナルカードを作ることにした。カードは当面、30万枚を作製し今月末から福岡市内のコンビニ、病院、ドラッグストアなどに置く。最終的には100万枚作り、県内3千カ
暑い季節。ロングヘアをうっとうしく感じたなら、病気で髪を失った子どもたちのために「ヘアドネーション」(髪の寄付)をしてみてはどうだろう。大人も子どもも簡単にできるボランティアとして急速な広がりを見せている。 7月初旬。福岡県宗像市の美容室「アトリエ・Shin」の鏡の前に座っていたのは福岡市西区の小学4年、朝井陽子さん(10)。美容師の早田智佳さん(48)が背中まで伸びた髪を五つの束に分け、ジョキジョキと切っていく。 髪を寄付できることは母親の美穂さんが教えた。「私の母が昨年乳がんになったこともあり、自分も役立ちたいと思ったようです」 ショートボブに変身した陽子さんは「普通に髪を切るのと同じだったけど、病気の人の役に立ててよかった」とはにかんだ。 髪は店から大阪市のNPO法人「ジャパンヘアドネーション&チャリティー」(JHDAC)に送られ、無毛症や小児がんの抗がん剤治療で髪を失った18歳以下
東京都文京区と保育事業などを手掛ける認定NPO法人「フローレンス」(駒崎弘樹代表理事)など民間団体は20日、ふるさと納税で集まった寄付金を使いひとり親世帯や就学援助を受ける世帯に食料を届ける「こども宅食」を始めると発表した。ふるさと納税を子どもの貧困対策に活用し、世帯に直接食料を届ける事業は全国で初めて。「子ども宅食」への寄付金は全額事業に使うため返礼品はない。 対象となるのは、ひとり親で児童扶養手当を受ける約700世帯と就学援助を受ける約1000世帯。区は各世帯に事業内容を案内し、希望者には無料通信アプリ「LINE(ライン)」などを使い民間団体に登録してもらう。今年度はその中から抽選で150世帯を選び、10月から2カ月に1回、米や飲料、菓子など約10キロの食料を届ける。LINEでのやり取りや宅配の際に生活で困っていることを把握し、ニーズに合わせ学習支援…
仙台市立折立中2年の男子生徒(13)が4月に自殺する前、同校の男女2教諭から体罰を受けていた問題で、在校生の保護者有志は19日、市教育委員会などを訪れ、教諭の現場復帰を求める要望書を、在校生や地元住民ら約4千人分の署名と在校生が手作りした千羽鶴とともに大越裕光教育長に手渡した。 同校1〜3年の生徒の保護者ら10人が発起人となり、先月下旬から要望書や署名を集めた。署名の書面は「体罰は容認すべきでない」とした上で、2教諭について「生徒や保護者から多くの信頼が寄せられていたことを在校生や卒業生の話から知ることができる」と記されている。 発起人によると、署名は在校生や保護者のほか、男性教諭の前任校の卒業生、近隣住民ら計4416人分が集まった。2教諭は学校勤務を離れ、市の別の施設で働いている。 市教委を訪れた保護者らは「子供や保護者から信頼のある先生だ」「進路相談をしたい。学校に戻ってきてほしい」な
2020年東京五輪・パラリンピック大会を3年後に控え、都教育委員会は29日に「ボッチャ交流大会」を都立府中けやきの森学園(府中市)で初めて開催する。大会開催に向けて、都立田無工業高校(西東京市)の生徒が障害でボールが投げられない選手が使用する「ランプ」と呼ばれる補助具をボランティアで作成し、その様子が18日報道陣に公開された。 ランプはボッチャ競技で、手の代わりにボールを転がす装置。作業を行う同校3年の加賀谷友冴さん(17)は「ボールの転がる方向を左右するレーンの作成がうまくできた」と自賛。器具の角で選手がケガをしないよう心を込めたといい、「こうした形でパラリンピックの普及活動に携われてうれしい」と喜びを語った。 大会には、都内の特別支援学校など計24校から34チームが出場する。都立高生は大会運営のボランティアとして参加するという。 都教委の担当者は取り組みについて、「大会をパラスポーツの
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く