【マチ弁は元労働Gメン(上)】赤字の責任を社員に押しつけ、障害年金を横領…働き手を使い捨てる日本社会の劣化 労働Gメンと呼ばれる「労働基準監督官」だった土井裕明さんは二十数年前、地域住民の相談をくみ取る町の弁護士「マチ弁」に転じた。過酷な労働環境を苦にして若者が自殺に至るケースが相次いでいるいま、異色の経歴を持つ弁護士の目には、現状がどう映っているのか。(聞き手 今村義丈) 即戦力でなければ「使えない」…深刻でひどい状況 --若い女性社員の自殺問題を契機に大手広告代理店「電通」に11月、違法な長時間労働の疑いで家宅捜索が入りました。 土井 私が監督官だった約20年前と比べ、働く人がまるで使い捨てできる「安物の商品」のごとく扱われるようになってしまった、と感じます。実は私が最近、弁護士として担当した自殺問題も、電通の事案とかなり似ていました。 --どんな点ですか 土井 新人社員が追い詰められ
愛知医療学院短大(愛知県清須市)の作業療法の研究グループが、精神疾患に悩まされた人たちを学内の職場に受け入れている。障害者雇用の中でも精神障害者の雇用は進んでおらず、精神疾患の経験者も含め社会復帰のきっかけにしようという取り組みだ。精神障害者の就職に向けて、研究者らは企業の意識改革や、それにつながる施策の必要性を指摘している。 同短大は2015年10月から「尾張中部障害者就業・生活支援センター」と連携。就職支援を求めてセンターに登録している人を働き手として受け入れ、社会復帰につなげるプロジェクトに取り組んでいる。 同短大で働いているのは2人。仕事内容や時間は、本人と相談して決めている。 16年夏から月に2度のペースで通う女性(22)は高校卒業後に進んだ神奈川県の専門学校で新たな環境になじめず、すぐに学校をやめて愛知へ帰郷。人混みで気分が悪くなるようになって外出できなくなり、「社交不安障害」
視覚障害者が生計に困らないよう、国は視覚障害のない人のためのマッサージ師養成学校の新設を制限できる--。53年前にできたこの法律の規定を、大阪の学校法人が「憲法違反だ」として国を提訴した。学校側は「当時よりも視覚障害者の雇用は改善された」と主張。これに対し、危機感を抱く視覚障害者らは「制限がなくなれば生活が成り立たなくなる」と訴える。【伊藤直孝】 昨年12月、東京地裁103号法廷にある約100の傍聴席は、白杖(はくじょう)を手にした視覚障害者と付き添いの人で埋まった。盲導犬を連れている人の姿もあった。裁判は関西などで医療系大学や専門学校を運営する平成医療学園(大阪市)と福島県の系列法人が昨年7月、養成学校新設を認めなかった国の処分の取り消しを求め、東京、大阪、仙台の3地裁に起こした。視覚障害者は当事者ではないが、各地裁で裁判を傍聴している…
海老名市役所1階にある「ともしびショップ ぱれっと」。昼が近づくと次々に客が訪れ、12あるテーブルが満席になった。 「ナストマトのお客様って、大きい声で言ってね」。調理場のスタッフが天野多恵さん(32)に声をかけ、パスタをお盆に載せた。天野さんはそろりそろりと丁寧に運んでいく。代表の藤田精子さん(63)は「ランチタイムは戦場です」。 運営するのは、親や支援者で作る海老名市手をつなぐ育成会。藤田さんはその会長で、自身も障害者の親だ。障害者が市民と接し働く場として、2000年春に開店。4人の知的障害者が働いている。 「仕事は机を拭いたりスープをよそったり。すごく楽しい」と働き始めたばかりの堤勇太さん(20)。福井美知子さん(48)は「ノロウイルスがあるので机を拭くのも気をつけないと」と話す。「貯金して洋服や本を買うのが楽しみ」という篠田誠さん(41)は、働いて15年のベテランだ。 チェーン店の
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知的障害のある従業員3人を、最低賃金を大きく下回る給料で住み込みで働かせていたとして、東京のクリーニング会社が最低賃金法違反などの疑いで、25日、労働基準監督署から書類送検されました。 八王子労働基準監督署によりますと、この会社はおととし8月、クリーニング工場で働いていた知的障害のある従業員3人を、最低賃金を大きく下回る給料で働かせていたとして、最低賃金法違反などの疑いが持たれています。 当時の東京の最低賃金は時給888円で、フルタイムで働いた場合の1週間の賃金は3万5000円余りでしたが、3人はそれを上回る労働時間だったのに、週に2000円から4000円しか支払われていなかったということです。 3人は住み込みで、工場で衣類を洗濯したりたたんだりする作業を行っていたということで、労働基準監督署には「最低賃金以下で働かされている」との情報が寄せられていました。 労働基準監督署の調査に対し、会
親亡き後、自ら稼ぐには 横浜市都筑区の田所淳(35)は1年ほど前、初めて「営業マン」になった。扱うのは「オーラルピース」という名の歯磨き剤。同市のベンチャー企業、トライフが4年前に発売した。田所が税込みで1本1080円するこの商品を売ると、仕入れ値との差額、350円ほどが彼に入る。 生まれつき脳性まひがある田所は、人とスムーズに話せない。移動は電動車いす。決まった働き口はなく、ほぼ24時間ヘルパーの世話がいる。他人に物を売るなど、それまで考えたこともなかった。 きっかけは一人暮らしだ。女手ひとつで育ててくれた母親が住む実家近くのマンションで生活してきた。だが、つい甘えてしまう。「親も60代。いつ病気になってもおかしくない」。親の助けを借りず自立しよう。不動産業者に断られ続け、ようやく今の部屋を借りた。 経済的には楽でない。収入は月約8万円の障害者年金と3カ月ごとに重度障害者に支給される手当
フリマアプリを運営する株式会社メルカリが1月18日、世界を目指すプロアスリートや競技団体を支援していくと発表した。 スポーツ支援活動の第一弾として、車椅子バスケットボールプレーヤーの土子大輔(千葉ホークス)と篠田匡世(埼玉ライオンズ)を1月1日付けで社員として雇用。 土子は所属する千葉ホークスでキャプテンとして活躍し、2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックに出場。「メルカリはエンジニア、デザイナー、プロデューサーなどの職種のプロフェッショナルが集って世界と戦っている。私たちも、進むべきベクトルは同じく、2020年に東京でメダルを取るために海外に挑みたいと思います」とコメントした。 一方の篠田は2015年に開催された北九州チャンピオンズカップの準優勝に貢献したものの、2016年のリオパラリンピック日本代表には選出されなかった。「代表選考に落ちた時、車椅子バスケに自分の生活をすべて懸ける
西部ガスは19日、福岡県春日市で障害者の就労支援事業所を運営する「絆結(ばんゆう)」の全株式を今月5日付で取得し、完全子会社化したと発表した。取得額は非公表。法律で事業者は一定割合以上の障害者雇用が義務付けられており、西部ガスは子会社化で障害者の雇用率上昇と共に雇用促進も図る。 西部ガスは現在46人の障害者を雇用しており、子会社化によりグループ全体で52人まで増加する。全従業員に占め…
言語聴覚士の資格取得に向けて勉強する小林奈弓さん(右)と次男立暉さん=東京都杉並区で2016年12月4日午後3時35分、遠藤大志撮影 息子を育てた経験を生かし「サポートがしたい」 滑らかな発語が難しい吃音(きつおん)の息子を育てた経験を生かそうと、言語障害に悩む人たちを支援する「言語聴覚士」の資格取得を目指すシングルマザーがいる。2月に資格の試験に臨む東京都杉並区の小林奈弓(なゆみ)さん(47)は「自分の育児経験を生かし、吃音の子どもを持つ親のサポートもしたい」と話す。 小林さんは2003年に病気で夫を亡くし、当時3歳の長男と0歳の次男を1人で育て始めた。次男立暉(りき)さん(13)は2歳過ぎで吃音を発症した。相談機関で「愛情が足りない」と言われてショックを受け、仕事で忙しい日々を送りながらも「愛情のある子育て」に努めた。
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