6月某日、東京・御茶ノ水の連合(日本労働組合総連合会)本部。神津里季生会長を山本一郎氏が訪ねた。労働者の関心が高まっている「社会保障」の諸問題について、連合の考え方や取り組みを聞くためだ。特別対談その2をお届けする。 (その1は こちら) 山本一郎(以下、山本):現状の日本の政治の問題は、リーダーの不在だと思うんです。旗をしっかり立てられる人がいない。だから「アベノミクス」など、決して色がいい旗ではなくても、立っているだけで人がそこに集まっていく。一方、民進党の岡田代表は、ばーんと旗を立てるタイプかというとそうでもないんですよね。 神津里季生(以下、神津):けっこう、遠慮をされる方だなという印象があります。 山本:今回の都知事選も、これから東京都が抱えるさまざまな問題に対して、明確なビジョンという旗を立てて、それを軸にして総合的に政策をつくれる人はいないように見えます。現在東京都に住む人は
「Webのアクセシビリティ(アクセスのしやすさ)向上は、利用者の役に立つのはもちろん、自社に返ってくるものも大きい」――。こう話すのは、NTTドコモのプロモーション部でWebサイトのアクセシビリティを長く統括してきた寺脇正光氏(現・コンシューマビジネス推進部 第一コマース担当)。同社は10年以上、企業サイトのアクセシビリティ向上に取り組んできた。 顧客との重要な接点の一つであるWeb。「加齢によって見えにくい、障害のために使えないといったことがないようにしたい。それに、眼鏡を忘れて小さい字が読みにくいといったことは誰にでもある。いつでも誰でも読みやすいサイトにしたいという考えが基本にあった」(寺脇氏)。 コントラスト比の低い画像は“差し戻し”
今月中旬、南陽(愛知)の外野手村井渉君(2年)がチームメートとキャッチボールをしていた。雨上がりのグラウンドの片隅で、高い飛球を捕り、投げ返す。 利き腕の右手でボールを捕ると、すぐにグラブごと左腕に挟み込む。右手で球を取り出し投げ返す。その時間は1秒にも満たない。左手を使わないのは、生まれつき親指以外の指がないからだ。本人がグラブの「入れ替え」と呼ぶ、独特の返球方法は「自然に身についた」という。 小学4年から野球を始めた。両親からは「サッカーにすれば」と言われたが、キャッチボールが楽しく、他のスポーツは考えなかった。 ◇ ただ、いくら返球が早くてもロスはある。左打者で、バットには左手を添えるだけ。使うのはほぼ右手1本で、力強い打球を打つのは難しい。中学まではレギュラーになれなかった。 それでも「自分には野球しかない」と迷わず野球部の門をたたいた。昨秋、部員不足のチーム事情も手伝い、レギュラ
シード・プランニングは、「コミュニケーション&テレプレゼンスロボット」に関する調査を実施し、結果レポートの概要を発表した。 サービスロボットの中でも、同じ場所で人と会話したり、情報を入手したりできる「コミュニケーションロボット」、そして離れた場所にいる人がインターネットなどを介して操作し、その人の代わりにそこにいる人々と会話したり、遠隔地から作業を行ったりできる「テレプレゼンスロボット」が、さまざまな分野で普及しつつある。 特に、米国のような広大な国土を有する地域では、経費削減/時間短縮を目的にビデオ会議やテレワークが行われているが、「ビデオ会議などよりも親近感が湧く」との理由から、コミュニケーション&テレプレゼンスロボットに注目が集まっているという。また、介護や育児などの理由で在宅勤務をしている人たちにとって、在宅/遠隔でコミュニケーションが行えるテレプレゼンスロボットの存在は大きく、今
日本ALS協会会長 岡部宏生さん おかべ・ひろき/東京都出身。2006年春にALSを発症し、翌年春から在宅療養に。09年2月に胃ろう造設、同年9月に気管切開を行い、現在は人工呼吸器を使用。月に20日は協会の活動などで外出し、積極的に国内外で多くの人々と関わって情報を発信している (c)朝日新聞社 日本ALS(筋萎縮性側索硬化症)協会会長の岡部宏生さん(58)が障害者総合支援法改正案の審議のため国会に招致されたのは、5月23日。その際の質疑を通じ、ヘルパーとの「口文字(※1)」を使った会話は多くの人の目に触れた。岡部さんのしゃれたいでたちも話題に。岡部さんに話を聞きました。 * * * 議員らから「今回のことは本当に真剣に受け止めなければならない」「さまざまなコミュニケーションの方法について、もっと理解を深める必要がある」など、うれしい反響がありました。街中で「ニュースを見ました。頑張っ
■官民一体でさらなる整備を 障害者に優しいまち、東京五輪のレガシーに □ちばぎん総研調査部研究員・大村泉 1日当たりの利用客数が3千人以上の県内駅のうち、バリアフリー法に適合した設備を有する駅は89・8%、県内のバス車両のノンステップバス導入率は51・3%(昨年3月時点)となっている。首都圏の1都3県中、駅は神奈川、埼玉に次ぐ3位、バスも東京、埼玉に次ぐ3位で、さらなる整備の余地がありそうだ。 県が昨年度策定した地方版総合戦略では、戦略I「東京オリンピック・パラリンピックを契機とした『世界中から人々がやってくるCHIBA』づくり」の中でバリアフリー化促進を掲げている。 同戦略では鉄道やバスなどのハード面だけでなく、ボランティアの充実と対応力向上といったソフト面や、障害のある人への配慮・理解促進といった「心のバリアフリー」が掲げられているのが大きな特徴といえる。 また、平成31年度までに「ち
活動報告書Vol.24 厚生労働省政策統括官付政策評価官室のアフターサービス推進室は、平成28年6月24日(金)、活動報告書Vol.24において『認知症の本人及び家族への地域資源を活用した支援に関する調査 -自治体における新オレンジプランの実施状況について- 』を発表した。 日本の認知症高齢者は、平成37年には約700万人となり、65歳以上の5人に1人が認知症を発症すると推計されている。平成27年1月、認知症高齢者や家族にとってやさしい地域づくりをめざし、「新オレンジプラン」が策定された。 各自治体の取組内容 今回の調査は、対象となる地域の取組内容を報告し、各都道府県の自治体や関係機関などが、それらを参考として今後の取組に役立てていくことを目的としておこなわれた。調査対象となったのは、北海道砂川市、岩手県岩手郡岩手町、兵庫県川西市、熊本県山鹿市。 山鹿市では、認知症サポーターの養成と活動の
6人に1人の子どもが貧困と言われても、実感がわかない。それもそのはず。「貧しい子どもの姿」を日常生活で見ない。ファストファッションやファストフードで見た目は変わらない。 「この前、お母さんとしまむらで服買ったの。一緒に着られる服もあるし、たまに連れていってもらうんだ」「土日は、友達とマックでおしゃべり。100円でドリンクもハンバーガーも買えるからお小遣い少なくても行ける」「親が夜勤でいなくても、カップ麺があるから大丈夫」 非正規雇用で働くシングルマザーの家庭の中学生たちは口々にそう言う。彼ら彼女ら自身も、家が決して裕福ではないということをわかってはいるが、「貧乏っていうほどじゃないと思う」と言う。ある中学3年生の女子は笑いながら話す。 「塾には行かせてもらえないし、進路も公立高校しかダメって言われてる。私立の滑り止めを受けられる子は羨ましいと思うけど、そんな子は他にもいるし」 LINEで日
Case: A call to indifference ペルーでは、4人に1人の子供たちが小さい頃から働いています。100万人以上の子供たちが、学校に行かずに道端で1日を過ごし、自らの今と将来を危険にさらしているのです。 しかし、この深刻な問題に大勢の大人たちは十分な注意を払えていない状況。そんな中、テレフォニカ財団は、6月12日の児童労働反対世界デーに、「無関心への1本の電話(A call to indifference)」プロジェクトを実施しました。 ペルーの携帯キャリア・Movistarと共に実施した本プロジェクトは、“カスタマーサービスの自動音声の代わりに子供たちに電話の応答をしてもらう”というもの。 「ようこそMovistarへ!携帯紛失による利用中断をご希望の方は1番を押してください。」 自動音声同様の内容を子供たちが実際に話して伝えます。 そして、一連の応答が終わった後、最
USENは2016年6月29日、メンタルヘルス対策支援ASPサービス「こころの保健室」の英語版を7月から提供すると発表した。外国籍従業員を多く抱える外資系企業向けに、ストレスチェック義務化に対応したテストだけでなく、受検結果も英語で表示する。利用料金(税別)は、初期設定費用5万円、利用者1IDあたり年額1800円。 こころの保健室は、マルチデバイス対応のメンタルヘルスサービスで、「ストレスチェック」のほか、メンタルヘルスについて基本的な知識を学ぶことができる「eラーニング」や、疲労がどれだけたまっているのかを自己診断できる「疲労度チェック」などを提供する。2015年2月にサービス開始した。 これまでストレスチェックの結果を英語で表示するサービスがなかったため、日本語を母国語としない従業員を多く抱える外資系企業などから英語対応化のリクエストが寄せられていた。同社では、今回の英語対応によってさ
医療や福祉の分野に従事している人で、仕事による強いストレスなどが原因で精神疾患が発症し、労働災害を請求した人は、2015年度で250人余りいたことが、厚生労働省が公表した「過労死等の労災補償状況」で分かった。医療や福祉分野に属する人の請求は、総務省が分類する20業種の中で2番目に多いことも明らかとなり、医療や介護の現場でのメンタルヘルス対策の重要性が浮き彫りとなった。【松村秀士】 【関連記事】 社福施設の労災、6年で1.5倍に(2016/06/01) 増える介護労働者らの転倒、実態と対策(2015/04/07) 仕事でうつ病などの精神疾患が発症したとして、15年度に労災を請求したすべての人は、前年度比59人増の1515人で、3年続けて過去最多を更新した。このうち、総務省が設定する日本標準産業分類における大分類の「医療、福祉」に属する請求は254人(前年度比18人増)となり、「製造業」の2
平成24年に新たにがんと診断された患者は約86万5千人(男性約50万4千人、女性約36万1千人)だったとの推計値を国立がん研究センター(東京都中央区)が29日、公表した。各都道府県からの報告をまとめて推計したもので、前年の約85万2千人を超えて過去最多を更新した。 年齢の影響を調整すると人口10万人当たり365・6人が罹患(りかん)する計算で、肝がんや胃がんが減少したことに伴い前年より減った。がんセンター全国がん登録室の松田智大室長は「高齢化で患者の総数は増えているが、がんになる確率は患者数のようには増えていない」と解説。しかし、乳がんや大腸がんなどは増加傾向で注意が必要だという。 部位別に多いがんをみてみると、男性は胃、大腸、肺、前立腺、肝の順で、前年2位だった前立腺と4位だった大腸が入れ替わった。松田室長は「前立腺がんの検診が積極的に行われて患者が一気に増えたが、一段落したのではないか
インターネット上に広く公開されているWebサイト。ネット接続ができる人なら誰でもアクセスできるように思えるが、そうではない。Webサイトの作りによっては、重要な情報にアクセスできない人がいる。 代表例が、画像のみで情報を提供しているWebサイト。情報を画像として掲載している場合、音声読み上げソフトを通じてWebサイトを利用している視覚障害者には、その情報が伝わらない。音声読み上げソフトは画像の中身を読み上げられないからだ。 色のみに頼った情報提供にも問題がある。入力フォームで、「赤字の項目は入力必須」と書かれていたとする。色覚障害などのために色をうまく判別できないユーザーには、どれが入力必須項目なのか分からない(図1)。 マウスポインターを重ねなければ表示されないメニューも同様だ。手がふるえるなどの理由でマウスを使えず、キーボードのみでパソコンを操作しているユーザーには、操作できない。その
Accurately conveying Japan, present and future, to the world. Mission Providing trustworthy information that deepens understanding of, and generates interest in, Japan. 世界中で、日本に興味を持つ人を増やし、日本についての理解を深めるために、私たちは、信頼できる情報を提供します。 Vision Contributing to a better world through the promotion of mutual understanding between Japan and various international communities. 日本と世界の相互理解を推進することで、よりよい世界の実現に貢献します。
「入居時にまず買うのは靴」 60歳超の精神障害者専門のグループホーム(横浜) 2016年06月27日 福祉新聞編集部 音楽ボランティア「一座にし」の演奏を楽しむ入居者 60歳以上の精神障害者専門のグループホーム「おきな草」「福寿草」(横浜市保土ケ谷区)が2017年3月、同市による3カ年のモデル事業を終える。介護や医療的なケアにも対応する点が注目され、各地から視察が絶えない。高齢化した精神障害者の住まいの確保は全国的な課題であり、法制度としての対応が求められている。� 看取りも対応 障害者総合支援法に基づく両グループホーム(GH)を運営するのは「NPO法人西区はーとの会」(三宅義子理事長、横浜市)。「在宅生活が限界に達した人が入院しなくて済むように」と始めたが、実際は精神科病院からの退院者が多い。 入居者は車いすを使う人、胃ろうを設けた人など介護の必要な人ばかりだ。障害報酬とは別に横浜市が年
愛知県内の市立中学校の2年生約250人分の個人情報がインターネット上に流出した問題で、市教育委員会は24日、この中学校の2年生の男子生徒が学校のサーバーに侵入して情報を持ち出したと発表した。生徒は深く反省しているという。県警は不正アクセス禁止法違反の非行内容で、週明けにも生徒を児童相談所に通告する方針。 市教委などによると、生徒は教員用パソコン周辺でパスワードを見つけて記憶し、校内の生徒用パソコンからサーバーに不正アクセスしてデータを入手。当初、このパソコンで閲覧していたが、他のパソコンからも閲覧するため、外部のブログに掲載したと説明しているという。 流出情報には2年生の氏名、住所のほか、性格や障害などの個人情報が含まれていた。市教委がブログの管理者などに削除を要請し、現在は閲覧できなくなっている。 捜査関係者によると、生徒は情… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みい
小さい子供を持つ母親が気軽に集まったり、働くこともできるカフェ「ちびっこ共和国 ひなたカフェ」が奈良県大和郡山市筒井町にオープンした。子供が走り回ってもOK、時間制限なし-と、子育て中のママがゆったりと楽しめるように細やかなサービスを提供するのが特徴だ。 店を開いたのは、同市内で美容室を経営する松下千晶さん(34)。自身が11歳、8歳、7歳の女の子を育てる中、「働きたくても働けなかった」ことや、子連れで外出すると周りから「『うるさい』と白い目でみられた」こと、外食するのは難しかった経験などから、「子育て中のママが一息つける場を作りたい」と考案した。 「子供が走り回ったり、大声を出しても迷惑にならないように」と、住宅街にあった築46年の民家の空き家を活用。畳が敷かれた1階にはちゃぶ台が並び、田舎のおばあちゃんの家を訪ねたような雰囲気だ。その中央部分には木のさくで囲った「キッズスペース」を設置
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