大きいことは、いいことだ。我らが祖国のあるべき領土 国境線は民族移動・宗教文化の伝播・経済的要因など様々な要因を背景にして、大きな政治力や軍事力を持った権力が現れることで様々に書き換わってきました。 今は別の権力が支配しているものの、自分たちの言語を話す人々が住む土地、祖先がかつて辺境に植民に行った先、かつて祖先が住んだ土地、偉大な王がかつて征服した土地、これらは本来は自分たちが支配しなくてはいけない土地である、という言説はかなり広く存在します。そういう言説が影響力を持つことで悲劇的な戦争が起きたことも多々ありました。 そのような「民族統一主義」の言説をまとめてみます。今回はヨーロッパ編です。 1. 大ドイツ Image by Master Uegly オーストリア主導での統一ドイツ ナチス・ドイツが東方に「生存権」を求め掲げた大ドイツ帝国圏のイデオロギーは有名ですが、その思想の下敷きとな