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ブックマーク / reki.hatenablog.com (111)

  • 古代の人々が夢中になった7つのボードゲーム - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    古代から人々の暇を潰してきたボードゲーム ボードゲームの人気がずっと続いてますね。 ちょっと前までは、ボードゲームといえば、伝統的な将棋や碁、麻雀、チェス以外には、オセロ、ドンジャラ、人生ゲーム、モノポリーくらしかありませんでした。 今や、海外製のユニークなボードゲームがたくさん入ってきて、子ども向けの分かりやすいものから、大人が眉間にしわ寄せて考える戦略的なものまで様々あります。 ボードゲームは古代から様々な種類があり、碁やチェス、バッグギャモンのように古代に生まれて現代まで遊ばれ続けているものもあります。 今回はあまり日では知られていない古代のボードゲームを紹介しようと思います。 1. セネト(古代エジプト) 世界最古のボードゲーム セネトは古代エジプトで人気のあったボードゲームで、その歴史は紀元前3100年ごろとも言われるエジプト第一王朝にまで遡ります。エジプトではかなり普及してい

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  • 19世紀イギリスの観光公害「ビデンデンの復活祭」 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    「ビデンデンのおとめ」伝説にまつわる復活祭 「ビデンデンの復活祭」は、ヨーク州のビデンデンという小さな町に中世から伝わるお祭り。 この町には「ビデンデンのおとめ」という、一説によると記録上最も古いと言われる、十一世紀のイングランドの結合双生児にまつわる伝説があります。 この伝説にまつわる復活祭が16世紀から人気になるのですが、それが観光公害を引き起こし、祭りの形が時代ごとに変わっていったという興味深い歴史があります。 1. ビデンデンの復活祭 Photo from Fine Art America ケント州ビデンデンでは、いつからかは不明ですが、復活祭の時に教会で未亡人や年金生活者、囚人に無料でパンとチーズ、ビスケット、飲み物を提供してきました。ビデンデン名物のビスケットは硬く焼しめてあり、歯でかじるのが不可能なほどカチカチ。紅茶などでふやかしてべる必要があります。大変保存が利くので、貧

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  • ドッグフードの歴史 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    進化著しいドッグフードの歴史 犬を飼っていない人は気にしたことすらないかもしれませんが、ドッグフードのバリエーションは凄いものがあります。 子犬用や老犬用などの年齢別、柴犬用やチワワ用など犬種別、肌のケア用や関節ケア用など機能別。味の種類も牛・豚・鶏・魚介・野菜、有機品使用や国産品使用、有名シェフがプロデュースしたものなど、思いつくものは何でもあります。 犬は味があまり分からないと言いますが、実際飼ってみるとそんなことなく、好き嫌いがかなりあります。ニオイをかいで嫌いなヤツだったらトレイごとひっくり返そうとします。 今回は変わったところで、ドッグフードの歴史です。 1. ドッグフードが犬の寿命を延ばす 今の60代以上の人に聞くと、「昔は犬のエサと言えば人間のご飯の余りものだった」と言います。冷えたご飯に味噌汁や魚の干物、菜っ葉などをぶっかけたもの。塩分過多で犬の健康には悪いものばかりです

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  • 1840年フォルツァスのいたずら事件 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    「この世に二冊とないレア」をめぐる事件の顛末 「フォルツァスのいたずら(The Fortsas Hoax)」は、1840年にベルギーで起こったいたずら事件。 亡くなったフォルツァス伯爵が残したという超レアがオークションにかけられることになり、鼻息の荒い収集家たちが現地にかけつけるも…。 その後の顛末も含めて「物の価値って何だろう」と考えさせられる事件です。 1. フォルツァス伯爵の古書コレクション ベルギーの古書コレクター、フォルツァス伯爵ジャン・ネポムセン・オーギュスト・ピカールは変わった男で、せっせと集めた古書のコレクションがこの世界のどこか一冊でも存在することが分かったら、すぐにそのを処分してしまったそうです。 フォルツァス伯爵は「この世のどこにも存在しない、唯一無二の」を集めることに情熱を燃やす変人でした。 彼は生涯をかけてコレクションを続けますが、1839年9月1日に彼が

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  • チェコスロバキアの国民形成と体操集団ソコル - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    Credit: Sokol excercises in Tábor, 1924 Author: Šechtl and Voseček 民族の発揚を促す、集団体操という「自由」 長年日教育現場では、男子の団結心や克己心を育むとして組体操が尊ばれてきました。最近では危険性が問題視され始めており、原則禁止される日もそう遠くないと思われます。 中学や高校では集団行動や集団体操はまだ盛んですが、「集団の拘束」「自由の束縛」といったイメージを抱く人も多いと思います。北朝鮮のマスゲームなんかを見ると特にそう思います。 しかし19世紀末では、このような集団体操や集団行動は「異なる身分や階級出身者が同じ服を来て同じ行動をとる」ことが民主主義を感じさせるものとされていました。 特に中欧のチェコスロバキアでは集団体操が盛んで、体操組織ソコルが国民と民族意識の高揚に大きな役割を果たしました。 1. チェコスロ

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  • バーチャルツアーが楽しめる世界の美術館・博物館 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    海外旅行できないのでバーチャル美術館・博物館巡りをしよう 新型コロナのせいで、4月に予定していたタイ行きが中止になりました。GWにはロシア行きを予定してるんですが、この調子だとたぶん無理でしょう。 世の中には海外旅行依存症のような人がいて、定期的に外国に行かないと身体がどうかしてしまうと伝え聞きます。贅沢病の極みですが、とはいえ、ストレスは溜まることでしょう。数年に一回の旅行がバッチリ今回に被ってしまった人も多いと思います。 そんな人たちのために、今回はバーチャルツアーができる世界の美術館をご紹介します。当にレベルの高い、選りすぐりのバーチャルツアーを紹介しますので期待してください。 さて皆さま、時間を潰すご準備はできていますでしょうか?では参ります。 1. ロンドン・ナショナル・ギャラリー Photo by Diego Delso ロンドン・ナショナル・ギャラリーには、13世紀から19

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  • 生前は評価されず死後に評価された人物 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    何がきっかけで死後に評価されるに至ったか 芸術家や学者の中には、大きな仕事を成し遂げるも生前はまったく評価をされず、当人が死亡した後にその業績の大きさが評価される場合があります。 特に画家など芸術家は、二束三文で売られた当時の作品が今は何億円という価格で取引されるようになるわけです。可哀想としかいいようがないですが、死後も全く知られずに忘れられた人の方が圧倒的に多いわけで、それに比べれば幸運と言えるかもしれません。 記事では著名な「死後に有名になった人」を集めてみます。 1. エドガー・アラン・ポー 死後にフランスで紹介され人気に エドガー・アラン・ポーはアメリカ小説家・詩人・編集者。 死や恐怖、病といったダークなテーマの作風の小説・詩で知られ、「近代推理小説のパイオニア」と評されています。代表作は「アッシャー家の崩壊」「モルグ街の殺人」「黄金虫」「黒」など。 ポーは雑誌編集や文芸批

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  • アメリカ国防省にいたキューバのスパイ、アナ・モンテス - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    ペンタゴンが誇る才女はキューバのスパイだった 2001年9月21日、911テロの十日後。 FBIはアメリカ国防省の傘下にあるアメリカ国防情報局のシニアアナリストであるアナ・モンテス(当時44歳)をスパイ容疑で逮捕しました。 彼女はアメリカの国防の情報を担う部門にいながら16年間もキューバのスパイとして活動をしており、それはテロ事件の直後にありながらもアメリカ人を驚愕させるに十分なニュースでした。 1. キューバのスパイになる アナ・モンテスは1957年プエルトリコ出身の両親の下に生まれました。祖父はアストゥリアス(スペイン北西部)出身で、一家のルーツはスペインにあります。 父親が米軍の軍医をしていた関係で生まれは西ドイツでしたが、その後メリーランド州に移り住みました。ヴァージニア大学を卒業後、司法省の事務スタッフとして勤務する傍ら、ジョンズホプキンズ大学大学院で学びました。 モンテスはもと

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  • マーガリンの歴史 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    驚くべき進化を遂げた「バターの代替品」の歩み マーガリンが植物性だということはご存じだと思います。 安いし植物性だからという理由でマーガリンを買う方もいるでしょうし、トランス脂肪酸が体に悪いと考えて意図的に避けている方もいると思います。 マーガリンは「バターの代替品」という出自もあって、長年酪農産業やバター産業からの攻撃や規制を受けてきたし、消費者からも疑惑の目を向けられてきました。 しかし絶え間ない技術革新と進化により、確実に消費者によって信頼され市場を形成してきた歴史があります。 1. マーガリンとは Photo by SpooSpa マーガリンとバターは見た目も味も似ていますがまったく異なります。 バターは乳脂肪を撹拌し固形化させたもの。一方マーガリンは植物性の油を練り合わせたもの。コーン油、大豆油、紅花油など味に合わせて様々な種類の油が用いられています。 乳製品っぽい味がしますが

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  • 【2020年3月版】世界史関連の新刊30冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    2019年12月〜2020年3月の世界史関連の新刊の紹介 新型コロナの影響で外出を控え自宅にいがちな方も多いのではないでしょうか。 屋に行くのもためらわれるという方もいるかもしれません。 世界史関連の新刊の最新の情報をまとめましたのでぜひご参考にしてください。 1. 「シリーズ中国歴史②江南の発展:南宋まで」 丸橋充拓 著 岩波書店 2020/1/21 江南の発展: 南宋まで (岩波新書) 作者:丸橋 充拓 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2020/01/23 メディア: 新書 ユーラシアを見わたせば、中国は、北は遊牧世界、南は海域世界へと開かれている。第二巻は、長江流域に諸文化が展開する先秦から、モンゴルによる大統一を迎える南宋末までの長いスパンで「海の中国」を通観。中原と対峙・統合を重ねながら、この地域が経済・文化の中心として栄えゆく姿を、社会の重層性にも着目しつつダイナミ

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  • 「反お笑い」の哲学史(後編) - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    近代哲学の中の「反お笑い」 古代から近代までの哲学の中における「反お笑い論」をまとめています。 前編では古代の反お笑いの創始者プラトンからプロテスタントの反お笑い論までまとめています。まだご覧になっていない方はこちらをどうぞ。 後編は近代哲学編です。 5. ホッブズ「笑いは突然の得意」 近代社会哲学の基礎を築いたトーマス・ホッブズも笑いを否定した人物です。 ホッブズといえば、国家のあり方が論じられた1651年の著作「リヴァイアサン」が有名ですが、このの中で笑いが否定的に論じられています。 ホッブズにとって国家とは国民を素材とする巨大な人造人間であるため、国家の構造を理解するためにはまず人間そのものを理解する必要があると考えました。 リヴァイアサンではまずは演繹法により人間論が展開されます。人間性に関する一般的なカテゴリをまずは定義し、その部分的な下位カテゴリとそれとの関連を定義、そしてさ

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  • 「反お笑い」の哲学史(前編) - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    笑いを否定する哲学論の歴史 「笑う」ことは心身のリラックスやストレスに効果があることが科学的に証明されており、健康的にも笑うことが推奨されています。 一方で「どんな理由で笑うか」は結構センシティブな話題で、人種やジェンダー、宗教、特殊な身体的特徴をあげつらって笑ったことで、毎日どこかで誰かが炎上しています。笑うという行為は、いかなる理由があってもしてはいけない、という極端な主張がなされた時代もありました。 今回は歴代の「笑い」に反対する哲学者の主張を時代を追ってみていきたいと思います。 1. 反お笑いの元祖プラトン 古代ギリシア人は大変お笑い好きな人たちでした。 喜劇役者、道化師、コメディアン、伴者など笑いを専門にする職業も多彩にあったそうです。特に人々が好んだのが劇場で見る喜劇。著名な喜劇詩人、エウリポスやクセルナルコス、アリストファネス、息子のニコストラトスの作品は現代でもいくつも残

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  • 決闘(デュエル)で死んだ政治家たち - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    政府高官も活動家も皆決闘(デュエル)が好きだった ヨーロッパでは19世紀まで自らの名誉を守るための決闘(デュエル)はわりとポピュラーでした。 国王や政府や私闘を禁じてはいたものの、その国王や政府を支える貴族や政治家たちが頻繁にやっていたのだから取り締まりも何もありません。20世紀に入って決闘が古臭くてダサいという価値観が浸透してようやく廃れていきました。 今回は来は禁じるべき立場なのに率先して決闘をやり、しかも敗けて死んだ著名な政治家をピックアップします。 1. ウィリアム・ドゥルーリー(イギリス) どちらが上席かをめぐる口論の末に決闘 ドゥルリー家はイングランド東部のサフォークの地主階級の一家。ウィリアム・ドゥルリーは1557年に父、1558年に祖父の土地を受け継ぎ、ドゥルリー家の当主となります。 1582年にサフォークの高位保安官、1584年~1586年にサフォークのナイト・オブ・ザ

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  • ブーゲンビルの歴史 -ブーゲンビルは独立できるのか- - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    Photo: New Zealand Government/Alex Smailes パプアニューギニアからの独立を求めるブーゲンビル 2019年12月11日、パプアニューギニア・ブーゲンビル自治州で、独立か自治拡大かを問う住民投票が行われ、98.31%が独立に賛成しました。国際的にも「新たな国家の独立なるか」と大きなニュースとなりました。 実際のところこの住民投票に法的拘束力はなく、パプアニューギニア政府が認めないと独立は果たせない状態にあります。 ところでなぜブーゲンビルは独立を求めているのか?そもそもブーゲンビルって何?歴史的な経緯をまとめていきます。 1. ブーゲンビルとはどういう場所か ブーゲンビルは太平洋のパプアニューギニア東部、北ソロモン州。その名の通り南東にはソロモン諸島があり、民族的・地理的・文化的にソロモン諸島のほうが近い場所です。ブーゲンビルの住民の中には家族や親戚が

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  • 『タイのかたち』書評 タイという正体不明の国を解剖する - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    タイという国の謎が解ける ぼくは世界中の国の歴史文化に興味があるのですが、配偶者がタイ人ということもあり、タイは他人事じゃないというか、放っておけないところがあります。 ですが、いくら学んでもタイは掴みどころがない。歴史的にも文化的にも、ハッキリとした輪郭が見えづらい印象がありました。それは嫁や知り合いのタイ人と交流しても同じで、いろいろな情報のピースはあるも、それがパズルにカチっとはまらない気がしていました。 で、今回紹介する書です。 「タイのかたち」(赤木攻著, めこん)はそんなぼくのモヤモヤの大部分を整理してくれました。東南アジアクラスタに限らず、歴史政治に関心のある多くの方が楽しめ学びがあるだと思います。 装丁のラームカムヘーン王碑文 書を手に取ると、まずは異色すぎる装丁に目がいきます。 画像や背景色すら入れず、スコータイ王国第三代国王ラームカムヘーン王が記したと言われ

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  • 1809年ロンドン旧価格暴動 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    劇場チケットの価格値上げで起こった市民暴動 旧価格暴動(Old Price Riots)は、リニューアルされたロンドンのコヴェント・ガーデン劇場の価格値上げに抗議する市民が劇場内につめかけて大騒ぎを演じた事件。 1809年9月18日から約三ヶ月間続いた抗議の結果、劇場のオーナーは妥協し価格据え置きを認めざるを得なくなりました。 パンやガソリン価格の値上げといった生活に密着した価格の値上げではないので、半ばお祭り感覚の暴動ではあったのですが、当時のロンドンの一般市民の感覚が分かる興味深い事件となっています。 1. コヴェント・ガーデン劇場再建 19世紀前半のイギリスでは、劇場は極めて人気が高い施設でした。 小さい町でも一つは劇場があって、コンサート、ダンス、サーカスの公演を楽しむことができました。現代のように様々な娯楽がない時代のこと。富裕層から貧乏人まで、幅広い層が足繁く通っていました。

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  • 政権に就いたことのある世界の少数民族政党 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    少数民族政党ながら政権与党になったことのある世界の政党 日では外国人の選挙権・被選挙権が認められていないため、国や自治体の政治において国内の少数民族の利益を代表する政治団体というものが存在しません。 一方で、様々な事情で国内に多くの少数民族を抱える国々では、政治的な権謀術数のたまものか、少数民族政党が与党に加わり政権を担うことも少なくありません。各国の事例を調べてみたいと思います。 1. スウェーデン人民党 (フィンランド) フィンランドのスウェーデン人政党 スウェーデン人民党(SPP)は、1906年に創設された老舗の政党で、主にフィンランドの少数派であるスウェーデン語話者をその支持母体としています。 SPPは「政治スタンスが非常に柔軟なこと」に特徴があります。基的には少数派の意見を代弁し、社会平等と権利を訴え、再生可能エネルギーを推進するリベラルなスタンスですが、農業補助の削減反対や

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  • ハワイの歴史 - ハワイ統一からアメリカ併合まで - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    Photo by Lux Tonnerre 独立ハワイ王国はどのようにしてアメリカに併合されていったか 観光でハワイのオアフ島を訪れた方は、 ホノルル中心部にあるカメハメハ大王像を訪れたことがあると思います。 皆なんとなく、カメハメハ大王という偉大な王が出てハワイを統一したけど、なんだかんだ色々あってアメリカに統合された、くらいのざっくりした歴史しか知らないと思います。 今回はハワイがアメリカに併合されて一州になっていく過程をまとめていきます。ハワイ旅行に行くときの予習にどうぞご覧ください。 1. ジェームズ・クックによるハワイ発見 ポリネシア人がハワイに移住したのは8〜9世紀ごろと考えられています。移住元はマルサケス諸島やタヒチで、ハワイの文化はこれらの文化と共通のものがあります。 その代表的なものが、「まれびと信仰」の一種と言える「マカヒキ」です。 マカヒキとは1月に祝われる祭りで、ロ

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  • 世界史のパンデミック死者数TOP10 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    Photo by Cybercobra 世界史の引き金となってきたパンデミック(世界流行) 歴史上、何か大きな内乱や対外戦争、王朝の交代が起きたその背景には、世界規模の気候変動やパンデミック、大恐慌などがありました。 政治機構による安定した統治が実現していても、多くの人が否応無く巻き込まれ、えなくなったり没落したりする人が続出すると、統治能力の限界に陥り、人々の不満の高まりから内乱や対外戦争が勃発する場合がありました。 今回は歴史上、もっとも多くの死者を出したパンデミックをまとめていきます。 資料によりかなりばらつきがあって、この順位が確実というわけではありませんので、ご承知おきください。 10.第三次コレラ流行 約100万人以上が死亡(1846年~1860年) コレラのパンデミックは史上七回発生しています。 第三次コレラ流行は19世紀半ばに発生したパンデミックで、発生源はインドのガンジ

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  • インドネシア映画産業の歴史 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    成長著しいインドネシア映画産業のこれまでの歩み 今や韓国映画は普通だし、インド映画もすっかりメジャーになりました。インドと一口に言っても地域によっていろいろありますが。 他にもトルコやナイジェリアなど日人があまり知らない映画大国はたくさんあるのですが、成長著しく今後伸びる可能性が高い国がインドネシアです。インドネシアでは日軍による占領以降に映画産業が活発になりますが、時の権力者の都合により弾圧されたり保護されたりしてきました。険しい道を乗り越えた上で今の躍進があります。 今回は駆け足で、インドネシアの映画産業の歴史を見て行きたいと思います。インドネシアと言っても主にジャワ島中心の記述になりますので、ご注意おきください。 1. 中国人が支配する初期の蘭領東インドの映画産業 インドネシアで初めて映画が持ち込まれたのはオランダ植民地時代の1900年代初頭のことです。 新たな都市のエンタメとし

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