米ワシントンポスト紙をアマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏が個人で買収した。このことについては、多くのメディアやブログなどで触れられているが、データジャーナリズムの観点から検討したものは、予想外に多くなかったように思われる。また、データジャーナリズムは「デジタル人文学」の未来を考える上でも興味深い事例であり、本稿ではそうした点を踏まえながら再整理をおこなっていきたい。 ガーディアン紙の挑戦 データジャーナリズムに早くから取り組んできた大手メディアとしては、英・ガーディアン紙があげられるだろう。Wikileaksが、米軍に関する漏洩機密情報と米外交公電をもとに大々的な暴露をおこなった際に、ガーディアンはメディア・パートナーとして名を連ねていたが、それ以外にも、早くからデータの視覚化や、インフォグラフィック表現に取り組んできた。 この点については、「英ガーディアン紙のデータ・ジャーナリズムを支える