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ブックマーク / koikekaisho.hatenadiary.org (14)

  • 神崎正誼の崎の字 - 楷書活字

    片塩論文72ページで、〈「神崎正誼の死亡公告」〉というところと、74ページの〈「神崎」は「神崎」と〉(二カ所)というところだけ、「粼」U+FA11をわざわざ使っている。 弘道軒清朝で印刷された「崎」を明朝体で再現しているのだが、こんなことが必要でないことをむしろ書いておくべきだろう。 二つの書物、 官員名鑑 明治10年5−12月 神崎正誼編 東京:弘道軒,明10−11 著者標目 : 神崎,正誼(1837−1891) 著者標目よみ : カンザキ,マサヨシ(1837−1891) 西暦年 : 1878 と 官員録 明治10年6月−11年7月 日暮忠誠編 東京:拡隆舎,明10−11 著者標目 : 日暮,忠誠 著者標目よみ : ヒグレ,チュウセイ 西暦年 : 1878 との、同じ箇所を見比べれば分かる。 「長崎県」の「崎」の字に幾つも種類があると考えますか? 「書体差」とはこういうことである。

    神崎正誼の崎の字 - 楷書活字
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    schrift 2011/02/20
  • 片塩氏の「論文」は「幻想小説」だった! - 楷書活字

    『タイポグラフィ学会誌04』所収 片塩二朗「弘道軒清朝活字の製造法とその盛衰」の冒頭に、若き日の片塩氏が猪塚良太郎氏の仕事場を訪ね、清朝活字について教えられるという挿話がある。「25年前に廃業」とあるし、素直に読めば、1970年頃の思い出話と読める。論文の書き出しからエッセイというのも不思議だが、その下にある註では、猪塚良太郎氏について「詳細不詳」となっている。「数度にわたって訪問した」相手を「詳細不詳」というのもこれまた不思議なことだ。 この「エッセイ」で、片塩氏は何を言おうというのか。どうやら弘道軒の活字が、戦後も「役所」(外務省か宮内庁)で使われ、そのことは一般には知られていない、清朝活字にはそのような謎があるというらしい。 にわかに信じがたい話だが、この話の裏はとれるのか。まず、猪塚良太郎という人について調べてみた。 Googleで検索してみると、 大日スクリーンのサイトの「描き

    片塩氏の「論文」は「幻想小説」だった! - 楷書活字
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    schrift 2011/02/20
  • 『憂世の涕涙』再現実験 - 楷書活字

    片塩論文で、再現実験をしている『憂世の涕涙』を、追試してみよう。こちらはオリジナルを持っていないので、いつものやつを利用する。 そして、同じページをPDFダウンロードしてみる。 これを100%でInDesignに配置してみると、非常に小さい。 Acrobatで計測してみた。書誌では23cmとなっているが、表紙は、 158.74mm。随分縮小されているわけで、158.74/230=0.6901739……。 100/0.69=144.92753……。145%拡大してやればほぼ原寸になるかもしれない。 やってみると、拡大しすぎた様子。論文の実測値、清朝五号の4.63mmを4倍して18.52Qのグリッドを作成してみる。それに合わせても画像が大きいので、1%ずつ下げてみると、142%でピッタリ合った。 だが、一見行間全角に見えるのに合わない、これはグリッドの行間を下げて合わせてみる。 書誌の23cm

    『憂世の涕涙』再現実験 - 楷書活字
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    schrift 2011/02/13
     弘道軒清朝。
  • 『活版術』(韓国政府印刷局) - 楷書活字

    隆熙3年(1909=明治42)に出版された『活版術』については、小宮山博史「明朝体、日への伝播と改刻」(『と活字の歴史事典』柏書房、2000年所収)で紹介されている。 印刷図書館で、現物を見てきた。隆熙3年とは日による韓国併合の前年であるが、この書物を作った人々=韓国での活版印刷のための技術指導に努力する日人技師たちの情熱が伝わってくる。 写真は高木徳太郎技師が、日での活字サイズ調査を行った際の比較表。 日印刷局、築地活版、製文堂、江川活版の二号から七号の活字を並べて、その実サイズがばらばらであることを確認している。さらにポイント検査器で、各活字のサイズを100分の1ポイント単位で計測している。 そして、その後のページでは、清朝についても記述がある。引用する。 清朝活字即チ楷書文字ハ殆ント三十年以前頃盛ンニ新聞及雑誌類ニ 使用セラレタルモ現今ハ案内状或ハ名刺等ニ用ヒラルルニ過キ

    『活版術』(韓国政府印刷局) - 楷書活字
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    schrift 2011/02/12
  • 再び東京日日新聞の楷書活字 - 楷書活字

    昨年6月に書いた記事に補足したい。 東京日日新聞の文にサイズの異なる二つの楷書活字が用いられていることは先に書いた。 仮に一方を文大、他方を文小とすると、文大は弘道軒清朝、文小は築地活版の楷書活字である。 ところが、片塩論文では104ページで、これを「俗説」として切り捨てるような物言いをしている。 おそらく片塩氏は東京日日新聞の紙面を実際にご覧になったことがないのであろう。 一例として、明治21年5月9日付の紙面を見てみよう(小宮山博史氏提供のコピーによる)。 一面は三段組みで、二段目と三段目は清朝五号のベタ組み24字詰めである。一段目にはまず広告があり、二号の明朝と五号の清朝が混植されている。その左は官報で、文小が使われている。 ベタ組みで30字詰め、天は少し空いている。片塩論文によれば、清朝五号は実測値で4.63mmであるから、一段24字詰めの行長は、4.63×24=111

    再び東京日日新聞の楷書活字 - 楷書活字
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    schrift 2011/02/07
  • 片塩二朗氏の「弘道軒清朝活字の製造法とその盛衰」について - 楷書活字

    『タイポグラフィ学会誌04』所収 片塩二朗「弘道軒清朝活字の製造法とその盛衰」は、 弘道軒清朝に興味を持つものには必読の論文である。 20日には、論文発表会も開かれるので、その前に予習をしておこう。 http://www.society-typography.jp/news/ 10章(A4判110ページ余)に及ぶ論文なので、概略をメモしておく。 論文の骨子は、2008年に再発見され、提供を受けた横浜築地活字に保存されていた弘道軒清朝活字の父型・母型・活字のセット(以下「資料」)の検証であり、同時に木昌造系の明朝活字に比べ、研究の少なかった弘道軒清朝の研究史を概括しつつ、新たな視点を提供するものといえる。 「資料」は、1976年にタイポグラフィ協会が岩田母型から譲り受け、現在では印刷博物館に所蔵されている父型・母型・活字のセットと同等のものであり、1946年に岩田百蔵が弘道軒の継承者から買

    片塩二朗氏の「弘道軒清朝活字の製造法とその盛衰」について - 楷書活字
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    schrift 2011/02/06
  • 黄表紙の変体仮名 - 楷書活字

    国立国会図書館の60周年記念特集ページ http://www.ndl.go.jp/exhibit60/copy2/3gesakusha_2.html に、山東京伝『作者胎内十月図』鶴屋喜右衛門版 享和4(1804)序刊の自筆稿と刊を見比べられるという素敵なページを発見。って2年も前の公開か。知らなかった。 刊は河出書房新社から出たものがある(絶版)が、稿が残っていたわけだ。 稿の一丁目が欠けているので、二丁目の裏の一部を切り出して比較してみた。 「稿」 かくて七日まんず〈春〉る日/とろ〳〵とねふりしゆ〈由〉めに/いんぐわ〈王〉ぢぞうあら〈良〉は〈八〉れた〈多〉ま〈?〉ひ/ぜんざい〳〵わ〈王〉れは〈八〉これといふに/およば〈八〉ず〈春〉す〈春〉が〈可〉た〈多〉でそれと/さとるべしそも〳〵ぐわ〈王〉ん/まうおほ〈〉きな〈奈〉か〈可〉にさくの/た〈多〉ね〈年〉をさづけてしゆか〈多〉

    黄表紙の変体仮名 - 楷書活字
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    schrift 2011/01/16
  • 東京日日新聞の楷書活字 - 楷書活字

    人形町Vision's「原字ものがたり」にも展示されている東京日日新聞、そこに使われている楷書活字は弘道軒清朝……だけではないようだ。 展示された一面の上段の小さめの活字は清朝ではなく築地(平野)活版の楷書活字であろう。下の大きめの文は清朝である。 かなや「事」の字体に注目。 別の日の一面を掲示しておく。

    東京日日新聞の楷書活字 - 楷書活字
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    schrift 2010/07/16
  • 字母宗の見本帳 - 楷書活字

    こんなものを人から貰った。12ページの小冊子。 裏表紙の手書きの地図が興味深い。

    字母宗の見本帳 - 楷書活字
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    schrift 2009/09/12
     字母宗。
  • 印刷図書館 - 楷書活字

    6月5日に再訪。6日の『アド街』で新富町特集、5位に出ていた。先日司書さんの言っていた「撮影」はこれのことだったか。 明治20年11月の大阪国文社の見帳、明朝四号と楷書五号の総数見。漢字は清朝に似ているがサイズが……。築地活版の楷書と比較したい。 明治42年(隆煕3)の韓国龍山印刷局『活版術』。各社の五号活字を20くらいずつ並べてサイズの違いが一目で分かる! 弘道軒清朝の各号サイズも載っている。

    印刷図書館 - 楷書活字
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    schrift 2009/06/08
     「明治42年(隆煕3)の韓国龍山印刷局『活版術』。各社の五号活字を20本くらいずつ並べてサイズの違いが一目で分かる! 弘道軒清朝の各号サイズも載っている」。
  • 『雨前の桜』と弘道軒の比較 - 楷書活字

    『雨前の桜』には明朝体の混植があり、ボディサイズの異なる清朝ではあり得ない。 しかし、漢字については非常によく似ている。 「亰」を官員名鑑と比べても似ている。 『小説神髄』と比べても「思」「小」など結構似ている。仮名は違うようだが。

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    schrift 2009/06/07
  • 官員名鑑の鹿児島 - 楷書活字

    やはり前に清刷と比較したのはサイズ違い。 四号の鹿児島県をフォントと並べる。

    官員名鑑の鹿児島 - 楷書活字
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    schrift 2009/05/30
  • 官員名鑑と岩田清刷の比較 - 楷書活字

    三字とも違うようです。左が官員名鑑、右が四号清刷。

    官員名鑑と岩田清刷の比較 - 楷書活字
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    schrift 2009/05/23
     こんなに違うとは。訂正版あり(参照 http://d.hatena.ne.jp/koikekaisho/20090530/1243652712)。
  • 楷書活字

    昨日の文字化けの話、→ではなくて、 これだった。 原稿はWordの「.doc」で、原稿の状態では折り返しの箇所でもないところになぜか入っている。 新居のほうが連載中なので、こちらでさっき発生した文字化けの話を。 編集からデザイナーに直接テキストが渡った追加原稿。 「掲載した商品は上記店舗で扱っていない場合があります。」の「上」が抜けている。 InDesign上で一字足した途端に文字化け発生。わけがわからないので、一旦全体をコピーしてテキストエディットに持っていったら、 あれ、大丈夫。ところがこれをペーストするとまた化ける。 で、今度は浮紙(ものかのさん作)にペーストすると、 な、なんか入っている。選択して文字ビューアを開けると、 矢印だった。 再現実験してみると、 「は」の後にカーソルを置いて「上」を入力。 「記」の前にカーソルを置いて「上」を入力。 フレームサイズを変えると、 いやあ、参

    楷書活字
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    schrift 2009/05/19
     弘道軒清朝、正楷書(津田三省堂、森川龍文堂)、文部省活字。
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