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ブックマーク / mmpolo.hatenadiary.com (5)

  • 詩人吉田加南子とそれから連想することども - mmpoloの日記

    友人の版画家今村由男君の個展で詩人の吉田加南子を紹介された。学習院大学仏文科の教授。お父さんも詩人で「ガダルカナル戦詩集」の著者である吉田嘉七。この詩集のタイトルはややこしくて、井上光晴にも同名の小説がある。井上の小説は吉田嘉七の詩集をもとに書かれ、そのためか同じ題名を採用している。 吉田加南子は一時期「現代詩手帖」の「新人の作品」という投稿欄の選者をしていたことがあり、その時私の作品を採ってくれた。 彼女から「現代詩手帖」に入選した人たちが定期的に集まっているから参加しないかと誘われ、学習院大学に初めて行った。あいにく集会は休みだった。学習院大学で連想するのは大島渚の映画「日春歌考」だ。たしかここでロケをしていた。映画の中で歌われていた歌をまだ覚えている(後述)。 吉田加南子は今村由男を高く評価していて、いっしょに詩画集を作る計画があると聞いた。今村君とは同郷で、小学校と中学がいっしょ

    詩人吉田加南子とそれから連想することども - mmpoloの日記
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    schrift 2018/12/07
  • 加藤周一「日本文学史序説」からの抜粋 - mmpoloの日記

    加藤周一『日文学史序説』(ちくま学芸文庫)がすばらしい。「日では、文学史が、日の思想と感受性の歴史を、かなりの程度まで、代表する」ので文学史を語ることが思想史を語ることになるのだ。「比喩的にいえば、日では哲学の役割まで文学が代行し、中国では文学さえも哲学的になったのである」 ここではとりあえず上巻から、そのエッセンスを抜粋したい。 日文学史序説〈上〉 (ちくま学芸文庫) 作者: 加藤周一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1999/04/01メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 46回この商品を含むブログ (49件) を見る 第1章 『万葉集』の時代 (山上)憶良は大陸文学を模倣したから、わが国で独特の文学をつくったのではない。大陸文学を通じて、現実との知的距離をつくりだす術を体得したから、日文学の地平線を拡大したのである。 第2章 最初の転換期 後世の日文化の世界観的

    加藤周一「日本文学史序説」からの抜粋 - mmpoloの日記
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    schrift 2009/04/10
     加藤周一『日本文学史序説』。
  • ついに写楽の謎が解かれた - mmpoloの日記

    浮世絵師写楽はきわめて短期間だけ活躍しふっと消えてしまった。一体写楽とは誰だったのか? 意外にも写楽探しがブームになるのは戦後になってからだ。多くの玄人素人が入りみだれて写楽の正体を探し始めた。カッコ内は提唱者が写楽と目した人物だ。(中野三敏『写楽』より) 横山隆一(蔦屋重三郎)、松清張(能役者・斎藤十郎兵衛)、小島政二廊(阿波藩家老の倅・牟礼俊十)、横山隆一(葛飾北斎)、今東光(能役者・春藤次左衛門)、小野忠重(某能役者)、瀬木慎一(十返舎一九他共同制作)、中村正義(蒔絵師・飯塚桃葉社中)、林美一(北尾派絵師)、石沢英太郎(歌川豊国)、向井信夫(酒井抱一)、大岡信(能面師・土左衛門の次郎太)、福富太郎(栄松斎長喜、その後司馬江漢等)、鈴木俊夫(蔦重工房)、谷峯蔵(山東京伝)、高橋克彦(秋田蘭画絵師・近松昌栄)、石森章太郎(喜多川歌麿)、池田満寿夫(中村此蔵)、梅原猛(歌川豊国)、瀬木慎

    ついに写楽の謎が解かれた - mmpoloの日記
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    schrift 2009/03/13
     中野三敏氏『写楽—江戸人としての実像』中公新書、2007年2月について(asin:4121018869)。
  • 岩波書店など、出版社の労働環境 - mmpoloの日記

    だいぶ前になるが、岩波書店が梅棹忠夫のを初めてDTPで作ったとき、経費が節減できての定価を2割安くできたと話題になった。編集担当者の講演があったので話を聞いてきた。(DTPとは活版や写真植字ではなく、コンピューターを使ってを作ること) ワープロソフトで書かれた原稿が横組みだったのでそれを縦組みにするのが大変だった。数字か何かが縦に組むと寝てしまうものがあった。それを直すのに一晩徹夜した。その外にも初めてのことが多く相当大変だった。 質問の時間になって、次のもこの方式で作りますかとの問いに、いや当分はやめますと答えていた。その次の質問が秀逸だった。お話ではこのための残業がかなりあったようですが、それらの残業代は今回のの定価に反映されていますか? 答え:岩波書店は労働環境の良い出版社です。ですから残業という概念がありません。したがって残業代がの定価に反映されているということはありま

    岩波書店など、出版社の労働環境 - mmpoloの日記
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    schrift 2007/07/10
  • 自費出版した本がなぜ書店に並ばないか - mmpoloの日記

    共同出版方式で自費出版したがほとんど書店に並ばなかったと出版社を訴えた著者が話題になっている。なぜ並ばないか、書店と出版社の関係があまり知られていないと思う。 まず書店に並んでいるのほとんどは書店のものではない。書店は出版社から預かっているだけだ。例外があって、岩波書店のと未来社のは書店の買い切りが原則なので書店のものだ。(だからこの2社のを置いている書店は少ない)。 書店に並んでいるはこの買い切りを除くと大きく分けて2種類がある。一つは新刊委託で新刊の発行から4か月間だけ書店が預かっているもの。その期間を過ぎると返ができない決まりで書店が買い取らなければならない。もう一つは常備寄託で、出版社とのあいだに契約を結んで、決められたを1年間だけ預かり、その間に売れた分は補充し、1年後に精算する。 さて書店の棚には限界がある。流通している書籍の種類は膨大だ。物理的に書店が並べうる

    自費出版した本がなぜ書店に並ばないか - mmpoloの日記
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    schrift 2007/07/09
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