去年の11月、近デジで『内閣印刷局七十年史』という本をパラパラ見ていたら、こんなことが書いてあった(強調は引用者)。 其の後三十一年十一月内閣府官報局と併合してより、更に活字母型の改造に努む。三十六年二月ライノタイプを購入設備し欧文印刷の便を図る。又四十五年以来康煕字典の字体を基礎として活字字体の改造を企て、殿版康煕字典に依ることとし、同時に鋳造方法の改良をも計画し独逸及び米国より母型彫刻機四台を購入し、繁雑なる旧式方法を廃しニツケルと銅との合成金に直接彫刻して母型を得、之に依りて鋳造するの方法に革め、大いに製造能率の増進を見たり。而して官報印刷に使用する活字の如きは、専ら此の方法に依りて鋳造したるものを用ふ。又大正五六年の頃「ポイント」式活字の鋳造に着手せしが、七年十二月に至り五号活字に代はるべき九「ポイント」活字成り、八年末六号活字に代はべき*1八「ポイント」活字の新造に尋いで十一年十