球界を去る男たち 球史に残る名投手でありながら、所属チームとは関係なく、通常は草野球しか行われない球場で、引退試合を行った――。 各球団がキャンプインして、そのレポートが伝えられるようになるこの時期、プロ野球ファンの気分が日ごとに興奮度を増してくる。一方で、昨シーズン終了を機に球界を去った選手も多くいる。年末の「プロ野球戦力外通告」(TBS系)を涙しながらも、ついつい見てしまうというファンも多いことだろう。 ほとんどの選手がひっそりと辞めていくのだが、スター選手ともなれば話は別。華々しい引退試合を用意されることとなる。大抵は、チームのフランチャイズ球場や、選手ゆかりの球場で行われる。 ところが、球史に残る名投手でありながら、所属チームとは関係なく、通常は草野球しか行われない球場で、引退試合を行った選手がいる。 江夏豊投手である。 なぜそのようになったのか。どのような引退試合だったのか。 「