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ブックマーク / www.msz.co.jp (12)

  • 知性をめぐるバルトの「小説」 40年後の新訳! | みすず書房

    知性をめぐるバルトの「小説」 40年後の新訳! 『ロラン・バルトによるロラン・バルト』 石川美子訳 2018.05.25 ロラン・バルトは、1973年夏から少しずつ書きためてきたを、1974年9月3日に書き終える。そしてそのは、1975年2月に『ロラン・バルトによるロラン・バルト』というタイトルで刊行された。以前には「作者の死」を語っていたバルトが、自伝的な作品を出したことは大きな話題となり、2月14日付の『ル・モンド』紙は2ページにわたる大書評で「バルトはどこへ進んだのか。自分自身へだ」と論じた。 このの発端は、版元のスイユ社が主催した昼会の席上だったとバルトがインタビューで明かしている。「一人の作家にいつか自作の批評をするよう求めてみるのは興味深いだろうということで、皆の意見が一致しました。このはそのような精神において、自己の二重化がはらむ種々の気晴らしをそっくり許容するよう

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    schrift 2023/04/07
  • アーカイブの思想 | 言葉を知に変える仕組み | みすず書房

    「もし私が彼方まで見通せていたとしたら、それは巨人たちの肩の上に立っていたからだ」――アイザック・ニュートン 日の社会では、いまなおアーカイブは必須の社会基盤とみなされていないのではないか。こう問いかける著者は、その根底にある要因を、古代ギリシアより言葉を記録する〈アーカイブの思想〉が息づく西洋の思想史・文化史・教育史のなかに探ってゆく。そして翻って、日独自のアーカイブのかたち(写、類聚等の出版物や江戸期の文庫など)を再考し、両者を比較することで浮彫りになる課題を問い直す。 デジタルネットワーク社会となった今日、私たちは世界中の知のアーカイブにつながり、それを活用することが可能となった。そこに開かれているのは、情報の荒野なのか、知の沃野なのか――それは、そこに立つ者のスキルと意欲しだいであると著者は述べ、独学と在野の知へ向かう人たちにエールを送る。 個人を助け、社会を支える基盤として

    アーカイブの思想 | 言葉を知に変える仕組み | みすず書房
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    schrift 2021/12/17
  • 分裂病の少女の手記【改訂版】 | 心理療法による分裂病の回復過程 | みすず書房

    書はルネと呼ばれる少女が、精神分裂病にかかり、著者セシュエー女史の献身的な精神療法によって全快にいたる経過を、ルネ自身が回復後、回想的に記録したもので、書の後半では、治療者セシュエーが、ルネの罹病及び回復過程を心理学的に分析・説明している。 分裂病が精神療法的措置によって全快にいたった事実は、従来の医学者にとって驚嘆すべきことであった。分裂病の精神病理学において革命的な事件である。書の刊行が世界的に大きな反響を呼び、相ついで外国語訳が刊行されたのも、もとより理由のあることである。 有名なフランスの哲学者エミール・ブレイエもその著「現代哲学入門」のうちで、書について次のように評している。 「最近セシュエーが公けにした『分裂病の少女の手記』という驚くべき記録をお読みになってごらんなさい。精神分裂病患者が送っている、さまざまな闘争と口に出さない悩みとはかない喜びとの生活がお分りになります

    分裂病の少女の手記【改訂版】 | 心理療法による分裂病の回復過程 | みすず書房
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    schrift 2021/01/05
  • 会社案内 | みすず書房

    みすず書房は終戦の年、1945年の冬にその第一歩を踏み出しました。 「みすず・刈る」は、信濃の荒野に生い茂る篠竹のすがたを見て、まだ文字もなかった頃の上代人が、思わず感動の歌ごえを唇にのぼせたもので、『万葉集』という歌の宝庫におさめられ、一千年ののちの私たちに、ふるくそして新しい響きをつたえております。この荒野に立つ人間の形姿は、「物」を「文」に化そうとする出版事業のシンボルとして、ふさわしく思われたのです。 創業出版は片山敏彦著『詩心の風光』。以来、半世紀をこえ、発行書数は5000点を超えました。『ロマン・ロラン全集』全43巻、『現代史資料』全45巻などのほか、個々の単行は、人文科学・社会科学・自然科学・文学・芸術など、ほぼ文化の全領域にわたっております。

    会社案内 | みすず書房
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    schrift 2020/03/21
    終戦の年、1945年の冬に創業。
  • 実体概念と関数概念【新装版】 | 認識批判の基本的諸問題の研究 | みすず書房

    近代科学と哲学の歴史的・実証的研究にすぐれた業績を残したエルンスト・カッシーラーの名は、すでに十指に余る邦訳者の刊行によってわが国でも広く知られている。しかし、近代科学の認識批判から出発したその独自の哲学体系の中軸をなす主要な著作は必ずしも十全に紹介されてきたとは言いがたい。書『実体概念と関数概念』は、『認識の問題』に始まり『象徴形式の哲学』へと結実するカッシーラーの足跡のなかでひときわ光彩を放つ記念碑的労作である。昭和初年の抄訳刊行以来50年余をへだてて、その全訳がここに紹介される。 カッシーラーの領は科学史研究にあると言える。ケプラー、ガリレイからニュートン、19世紀の物理学者からアインシュタインまでを物理学史、思想史の両面において生き生きとよみがえらせうる哲学者としてカッシーラーは他の追随を許さない。その意味で、数学的・自然科学的思惟構造の形成過程を〈実体概念〉から〈関数概念〉へ

    実体概念と関数概念【新装版】 | 認識批判の基本的諸問題の研究 | みすず書房
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    schrift 2018/07/08
    “カッシーラーの本領は科学史研究にあると言える。ケプラー、ガリレイからニュートン、19世紀の物理学者からアインシュタインまでを物理学史、思想史の両面において生き生きとよみがえらせうる哲学者としてカッシー
  • 詩集にすることは、ひとつの賭だったと思います…… | みすず書房

    「怪物君」を詩集にすることは、ひとつの賭だったと思います。途方もない詩が書物のかたちになるためには、途方もない力の結集が必要でした。 いま開催中の「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」(東京国立近代美術館)で「怪物君」の自筆原稿を見ることができます。詩集・怪物君は3つの巻物から成っていて、「Ⅰ」が10メートル、「Ⅱ」「Ⅲ」はそれ以上の長さの、驚くべき「原稿」です。 まず、3つの巻物に刻まれた詩を打ち込んでいくのですが、ワープロの変換機能がまったく通用せず、そのうちに「読み」と打ち込むと「黄泉」、「の」は「乃」と、機械のほうが怪物君仕様になってしまいました。頂上の見えない山に登るような打ち込み作業でしたが、「アリス、アイリス、」「澄ミ、澄ミ、ジャスミ、」「ル、ル、」という音の響き合いから様々な小道が出現し、それらが手を結び合うのを目撃する過程でもありました(というわけで、まずは「アリス、アイリス」

    詩集にすることは、ひとつの賭だったと思います…… | みすず書房
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    schrift 2016/09/23
  • 近代デザインの美学 | みすず書房

    近代デザインにおいて鍵となってきた用語がほとんど当たり前のように使用されているかぎり、用語の背景について問い直しておく必要がある。たとえば、「造形」「構成」「形態」「空間」「表現」といった用語があげられる。今日のデザイナーがこれらの用語によって自分たちの仕事を説明しているのであれば、今日の取り組みのうちにも近代の諸前提がなお根強く残っているはずである。もちろんその理解のしかたが変化してきているとしても、それならばなおさら、何が変化していて何が変化していないかを見定めなければならない。そこで書は、「造形」「構成」「形態」「空間」「表現」といった用語について検討することで、今日のデザイナーが意識しなくなった近代の諸前提をあらためて意識にもたらして、真に新しいデザインを構想するための足がかりとしたい。 序論 近代 |近代の意味|一九一〇年前後|近代の区分|伝統の発見|近代以後の近代| 造形 |

    近代デザインの美学 | みすず書房
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    schrift 2015/09/16
  • みすず書房創立70周年 | みすず書房

    小社は、終戦の年、1945年の冬にその第一歩を踏み出しました。今年、70周年を迎えます。 ◆みすず書房のはじまり 小社は1945年12月、第二次世界大戦の廃墟から始まりました。 秋に復員した創業者の小尾俊人が、かつての同僚であり学徒出陣で軍隊生活を共有した同郷の和田篤志にあてて、出版社を興そうと手紙でこう呼びかけました。 「東京で出版屋をやらうかとも思ふし、農業に従事しようかとも思ふ。どうしようか。君はいつ出てくるか。待つてゐる。この場所は図の通り〔郷区台町15金水館〕」……「今自由は我が前に与へられてゐる。しかも与へられた、強制された、配給された自由としてである。自由のパラドックス。満足して喰ふことに人生の意義ありや。そこに幸福を認めるか」……「いつころ上京するか。俺の所へ来てくれ。天高く馬やせる秋。健康に充分の留意あらんことを。」(10月4日付) 「先日は失敬。例の仕事愈々進捗、いろ

    みすず書房創立70周年 | みすず書房
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    schrift 2015/06/12
  • イベント | みすず書房

    イベント2024.07.26 林大地×林哲夫トークイベント「“古病”のかかり方」「下鴨納涼古まつり」前夜祭 京都新聞社7階サロンルーム 8月10日(土)17:00-

    イベント | みすず書房
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    schrift 2013/05/01
  • 動物の環境と内的世界 | みすず書房

    「アメーバ独自の環境に接近しようとするならば、彼の周辺一般がわれわれ自身にどう見えるかというようなことは忘れなければならない。(…)多彩な対象は、アメーバ自身の見地からは問題とはならない。かれら自身にとっては弱いか、あるいは強い刺激、それのみが存在するからである」。 「タコ類は、われわれに新たな基幹的事実を呈示した。それはつまり、同一の動物内に二つの内的世界が展開しうる可能性である。その一つは〈中枢内の内的世界〉であり、もう一つは〈脳内の内的世界〉である」。 20世紀前半の生物学に〈環境世界〉という画期的なパラダイムを導入したユクスキュルの主著。専門生物学の枠を超えた思想書、哲学書としての性格をもち、その革新性は遠くサイバネティクス、動物行動学、カオス‐複雑系から自己増殖オートマトン、人工生命理論、さらに情報理論、記号論までを射程に収める。 「すべての生物を包括するような、唯一の普遍的かつ

    動物の環境と内的世界 | みすず書房
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    schrift 2012/05/25
  • エルンスト・カッシーラー | みすず書房

    1874-1945。ドイツの哲学者。旧ドイツ領ブレスラウ(現ポーランド領ヴロツワフ)に生まれる。ヘルマン・コーエンの下でカント哲学を学び、マールブルク学派の一人に数えあげられるが、近代認識論史の大著である『近代の哲学と科学における認識問題』(1-3巻、1906-20、4巻、1950〔邦訳『認識問題』全4巻・5冊〕)や『実体概念と関数概念』(1910)で独自の立場を確立。ベルリン大学私講師をへて1919年新設ハンブルク大学教授に着任。さらに『シンボル形式の哲学』(1923-29)で言語・神話・宗教・芸術などを包括する文化哲学の体系をつくりあげた。1933年、ナチスの支配と同時に亡命を余儀なくされ、オクスフォードからスウェーデンをへて、1941年以後アメリカで活躍する。1945年4月、ニューヨークで歿。著書は他に『自由と形式』(1916)『カントの生涯と学説』(1918)『ルネサンス哲学におけ

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    schrift 2012/01/26
  • 可視化された帝国:みすず書房

    明治から昭和初期にかけて、全国各地をまわり、人々の前に生身の身体をさらした3人の天皇・皇太子。その足どりをつぶさに追うことを通して、全国規模で展開される「視覚的支配」の場に、一つの政治思想が浮かび上がる。 近代天皇制は、イデオロギーによる観念的な支配というよりは、むしろ、個別の天皇・皇太子の身体を前提とした大がかりな仕掛けによる支配とみるべきではないのか。たび重なる国家儀礼に動員される「臣民」たちは、天皇との一体感を身体ごと体験し、記憶に深く刻み込んだのではなかったか。だからこそ、象徴天皇制のもとでも、昭和天皇の戦後巡幸は熱狂をもって迎えられ、元号は平成に変わっても、1999年秋には現天皇の在位十年を祝う「国民祭典」が、2万5000の群衆と日の丸・君が代・万歳の儀礼空間を再現したのではないだろうか。 鉄道というテクノロジーへの注目など、行幸啓の光景のきわめてリアルな把握から、やがて大正期を

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    schrift 2010/07/06
     「明治から昭和初期にかけて、全国各地をまわり、人々の前に生身の身体をさらした3人の天皇・皇太子。その足どりをつぶさに追うことを通して、全国規模で展開される「視覚的支配」の場に、一つの政治思想が浮かび
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