さて、イルカを無事ヒンナヒンナできたところで、本命のオシツケに行ってみよう。 オシツケとはアブラボウズの小田原周辺での呼び名で、「毒見」の意味を持つ隠語らしい。 なぜ毒見なのかというと、この魚が驚異的な量の脂質を筋肉に蓄えているからだ。 時に筋肉量の50%にも達することがあるらしい。 深海の巨大魚で脂質たっぷりというと、間髪を入れずにあのワックス魚どもが連想されるが、アブラボウズの脂質は人体にも消化可能なトリグリセリド(いわゆる中性脂肪)のため、食べても即ち危ない目に遭うということはなく、また市場にも普通に出回ることができる。 というか、ぶっちゃけギンダラと同じ仲間なので、みんなこの脂を摂取したことはあるはず。 アブラボウズと偽装かつてこの魚は、泣く子も黙る最高級白身魚「クエ」の偽装に使われたことがある。 2008年に大阪と福岡の業者が検挙されて以降は下火になったとも聞くが、場末の赤提灯で
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