片桐 大輔 (かたぎり・だいすけ) 株式会社アミンファーマ研究所 専務取締役 (兼任:千葉大学 学術研究推進機構 産業連携研究推進ステーション 特任准教授) 大学の薬学部から大学院に進み「薬学博士」を取得した筆者には、進路として「製薬会社の研究員」か「米国の大学のポスドク」の二つの選択肢が存在した。しかし、実際に選んだのは、恩師の大学教授と共にベンチャーを起業し、経営人材として経営全般を担当することだった。 株式会社アミンファーマ研究所は2007年4月、千葉大学大学院薬学研究院の五十嵐一衛教授(当時。現千葉大学名誉教授)の研究成果を基に千葉大学発ベンチャーとして設立された。現在、血液だけで脳梗塞のリスクが安価、簡便に分かる「脳梗塞リスク評価」を主力事業としており、全国200以上の医療機関、複数の健康保険組合、共済組合に導入していただいている。年間の利用者はおよそ1万7千人である。社員は常勤