地方国立大に通っていた四年間のアルバイトと、新卒を鬱で退職してから元バイト先に拾ってもらい、フルタイムのパートで二年ほど。計六年ほど、個別指導の講師をやっていた。 俺が働いていたのはSAPIXとかみたいなお受験予備校じゃなく、「町の塾」みたいなとこ。 小三くらい(小一とか小二は受け入れてはいるけど見たことない)から高三までを受け入れていた。 お受験予備校は月謝は高いし指導も厳しい(からどうせ続かない)し、「月謝も安いし、定期テスト対策と『やってる感』のために取りあえず放り込んでおけばいいや」的なスキマ産業である。 わざわざそういうところを選んでくる親と子だから、総じてレベルは低かった。公立中学校の定期テストでいうと五科目200~350/500点くらいの層だ。 まあ中には勉強に楽しさを見出したりしてグングン伸びる子もいた。 様々な理由(本当は塾なんて行きたくないが、親が強く勧めるから家から近
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