弁護士ドットコム 犯罪・刑事事件 フェラーリ暴走で9歳死亡、医師に執行猶予付判決「軽すぎる」の声 危険運転致死傷罪で起訴されなかった理由
5年前、神奈川県の東名高速道路であおり運転の末に家族4人を死傷させた罪に問われた被告のやり直しの裁判で、横浜地方裁判所は危険運転致死傷罪を適用できると判断し懲役18年を言い渡しました。 5年前、神奈川県の東名高速道路で道路上に停車したワゴン車がトラックに追突され ▽夫の萩山嘉久さん(45)と ▽妻の萩山友香さん(39)が死亡し ▽娘2人がけがをした事故では 石橋和歩被告(30)があおり運転の末に事故を引き起こしたとして、危険運転致死傷などの罪に問われました。 裁判員裁判では危険運転の罪を適用できるかどうかが争われ、検察が懲役18年を求刑したのに対し、弁護側は「事故は後ろから衝突したトラックが原因だ」などとして無罪を主張していました。 6日の判決で横浜地方裁判所の青沼潔裁判長は「被告が4回にわたって妨害運転を繰り返したことで事故が起きた」として危険運転致死傷罪を適用できるという判断を示しまし
危険運転致死傷罪をめぐり、法務省は2月にも、適用要件を見直す法改正の検討を法制審議会に諮問する方向で調整しています。 処罰対象となる飲酒運転や高速度での走行を判断する数値基準を設けることを含め、要件がどこまで明確になるかが焦点です。 危険運転致死傷罪をめぐっては、適用要件があいまいだとの指摘がある中、法務省の有識者会議が、去年11月に処罰の対象となる飲酒運転や高速度での走行を一律に判断できる、数値基準を設けることも考えられるなどとした報告書をまとめています。 これを踏まえ、法務省は来月にも適用要件を見直す法改正の検討を、法務大臣の諮問機関である法制審議会に諮問する方向で調整しています。 検討では、有識者会議の報告書に沿って、処罰対象となる飲酒運転や高速度での走行を判断する数値基準を設けることを含め、危険運転致死傷罪の適用要件がどこまで明確になるかが焦点です。 鈴木法務大臣は「危険・悪質な運
危険運転致死傷罪の在り方について検討する自民党の作業チームが、初会合を開き、罪を適用する際の要件を分かりやすくする必要があるなどとして、法律の改正を目指して政府への提言をとりまとめる方針を確認しました。 飲酒運転やスピードの出しすぎなど、悪質な交通違反による事故が後を絶たない中、自民党は危険運転致死傷罪の在り方について検討する作業チームを立ち上げ、18日、党本部で初会合を開きました。 冒頭、座長を務める平沢 元復興大臣は「危険運転致死傷の疑いで容疑者を検察に送致しても、過失運転となることもある。被害者の常識と司法の常識が食い違っており、ギャップを埋めなければいけない」と述べました。 出席した議員からは「時速200キロ近い速度で起こした事故でも、危険運転致死傷罪を適用しないと判断されたケースがあった」といった指摘や、「危険運転致死傷罪を適用する際の要件を分かりやすくする必要がある」などといっ
平成30年12月29日に三重県津市の国道23号線で生じた、猛スピードで走行した乗用車が道路を横断したタクシーに衝突し、タクシーの運転手と乗客4名を死亡させ、1名に重傷を負わせた事故に関しまして、中日新聞三重総局の記者の方から、乗用車の運転手に危険運転致死傷罪が認めれらるかについて取材がございましたので、以下、弁護士丹羽の取材の内容を踏まえた見解を述べます。 加害者の運転態様が「その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為」といえるか。 本件事故現場は、片側3車線の見通しの良い直線道路であり、加害者の運転手は下り第3車線を制限時速60Kmのところ少なくとも時速146㎞で走行し、路外店舗から下り車線を横切り中央分離帯開口部を通って反対上り車線に入ろうとしたタクシーに衝突したとのものです。 そして、本件では、加害者に、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(危険
東名あおり死亡事故の差し戻し審、被告に懲役18年の判決 裁判長「極めて危険で執拗」危険運転致死傷罪の成立認定 横浜地裁 神奈川県大井町の東名高速道路で2017年、あおり運転で一家4人のワゴン車を停止させ、後続車の追突で死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた石橋和歩被告(30)の差し戻し裁判員裁判で、横浜地裁(青沼潔裁判長)は6日、求刑通り懲役18年の判決を言い渡した。危険運転致死傷罪の成立を認め「ワゴン車の直前で急減速する妨害運転を繰り返し、極めて危険で執拗(しつよう)」と指摘した。弁護側は判決を不服として控訴する方針。(酒井翔平) 判決は、被告車両の位置情報や目撃者の証言などから、4回にわたってワゴン車の前方に進入して急減速するなど妨害運転を繰り返したと判断。被告の運転により、追突事故を招く危険性が高い第3車線に停車するしかないとの判断に追い込まれ
「加害者が危険運転致死傷罪で起訴されました。今朝、検察庁から葛飾警察署に連絡があったそうです」 という電話が私のもとに入ったのは、3月31日午前のことでした。ひとり娘の波多野耀子(ようこ)さん(当時11)を、昨年3月14日に起こった交通事故で失ったお母さんです。 この事故については、3月22日、以下の記事で取り上げたばかりでした。 亡くなった娘と撮った家族写真 赤信号無視の車に断ち切られた未来(柳原三佳) - 個人 - Yahoo!ニュース 耀子さんは青信号の横断歩道をお父さんと横断中、赤信号無視で走行してきた軽ワゴン車にはねられ、ほぼ即死でした。 お父さんも、この事故で足や顔の骨などを折る大けがを負ったのです。 ■「危険運転致死傷罪」での起訴を求めて 赤信号無視をして横断歩道に突っ込んできた加害者(当時67)に対して、波多野さん夫妻は「過失運転致死傷罪」ではなく、より重い「危険運転致死傷
まず最初に、以下の動画をご覧ください。 2015年、大阪・アメリカ村で起こった飲酒・逆走死亡事故。 娘の恵果さん(当時24)が犠牲となった事故現場でお話をしてくださったのは、母親の河本友紀さんです。 加害者は当時25歳の女でした。多量の酒を飲んでハンドルを握り、一方通行を逆走、自転車に乗っていた恵果さんをはねたのです。 この事故の裁判は、複雑な経過を辿りました。 当初「過失運転致死罪」で起訴されたことに納得できなかった母親の友紀さんは、「危険運転致死罪」への訴因変更を求めました。それを認めた裁判所は補充捜査も指示。しかし、下された判決は「危険運転」はなく「過失」で、懲役3年6月(360日の未決勾留を含む)でした。 河本さんは事故から8年経つ今も、この事故が「危険運転」ではなく「過失」として裁かれたことによって、その後の裁判に悪い影響を与えているのではないかと、苦しい思いを抱き続けていると言
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