第90回記念選抜高校野球大会は、大阪桐蔭の史上3校目となる春連覇で幕を閉じた。決勝で完投した根尾昂は、史上初の2年連続センバツ優勝投手となった。プロ注目の“二刀流”として成長した背景にはある経歴とは。 【写真】今季注目のMLB選手10組 ■野球以外で培われた体幹の強さ 歓喜の輪には最後に加わった。 春連覇を果たした大阪桐蔭、根尾昂が史上初の2年連続センバツ優勝投手に輝いた。 「後ろにエースの柿木がいるので、最初から全力でいきました」 自身への達成感より、なによりもまずチームメイトに気を掛ける。立場をわきまえるような言葉の選び方はこの男の持ち味だ。 背番号「6」が示すように本職は遊撃手。打者としては広角に力強い打球を打ち返し、守備では軽やかなステップと体幹を生かした身体の使い方でゴロをさばいていく。マウンドでは決勝の舞台で見せたように140キロのストレートを見せ球に、変化球で打者を打ち取って