ネパールから届いたミツマタの小束を手にする松原正さん=大阪市西区江戸堀で2024年2月28日午後5時7分、小林杏花撮影 日本のお札に使われる紙は植物「ミツマタ」を原料としている。そのミツマタの国内生産量は昨今、著しく減少し、現在は用紙原料の9割を外国産に頼っている。20年ぶりとなる新紙幣の発行を7月3日に控える中、ミツマタが自生するネパールでの生産体制を整え、「出稼ぎ大国」の雇用創出につなげている会社が大阪にあると聞き、訪ねた。 株式会社かんぽう(大阪市西区)。社長の松原正さん(62)がにこにこ笑顔で迎えてくれた。手にはネパールから届いた長さ1メートルほどのミツマタの小束を抱えている。ミツマタはジンチョウゲ科の植物で、枝先が三つに分かれることが名前の由来。繊維の強さが特徴で、1879年からお札の原料に採用されている。 国立印刷局によると、2009年度以前は全て国産でまかなえていたが、担い手
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