東京商工リサーチによると、群馬で燃料輸送などを展開する多胡運輸が8月4日、前橋地裁高崎支部より破産開始決定を受けた。負債総額は約33億円。 多胡運輸は1975年、運送業務を目的に創業。一般貨物輸送のほか石油燃料の輸送などを手掛けて業容を拡大し、タンクローリー6台を含む46台のトラックを所有し約2億円の年間売上高をあげていた。 しかし2008年8月、東京都板橋区の首都高5号線熊野町JCTで、同社のタンクローリーが横転し炎上する大事故が発生。高速道路高架部分の架け替え工事、近隣マンションの外壁被害など、事故による多額の損害賠償補償が問題となっていた。事故に伴い、本社営業所の車両使用停止などの行政処分を受けながら、以後も事業を継続していたが、事故の影響で業績不振を招き、2011年12月には本社不動産を売却するなど経営悪化が露呈。2012年度に事業を停止していた。 この間、首都高速道路が復旧費用な