宇宙で目に見える物質はたった5% 宇宙が何でできているかを調べてみると、われわれが知っている、陽子や中性子など”目に見える”(観測されている)物質は全体の約5パーセントにすぎません。その5~6倍は未知の物質(ダークマター)が占めていると考えられます。残りはダークエネルギーと呼ばれている正体不明のものです(図1)。これまで宇宙の観測に利用されてきたのは、主に光やX線、赤外線などの電磁波ですが、”暗黒”物質というのは、電磁波での観測では見ることができないため、”暗黒(ダーク)”という呼び名がついています。 ダークマター存在の証拠はいくつもある ダークマターは様々な観測からその存在が示唆されてきました。1970年代後半、渦巻き銀河の回転速度分布を観測し、銀河内の明るい星や星間ガスではない、光では観測できないが重力を感じる物質の存在を立証しました(図2)。また、非常に重い物質(すなわち大きな重力)
さて、次のような表現は正しいでしょうか? 「宇宙が誕生したのは138億年前なので、138億光年先までしか見えない」 「100億光年かなたの銀河の光は、100億年かかって地球に届いている」 どちらもよく見かけるものですが、正しくないです。 たしかに、宇宙が膨張していなければ、100億光年の距離にある銀河からの光が届くのに 100億年かかります。 しかし、実際の宇宙は膨張しているので、光が届く間に、その銀河は100億光年よりも遠くに行ってしまっています。 たとえるなら、銀河は動く歩道に止まっている人、光は動く歩道を逆走する人、のようなイメージです。 動く歩道上の同じ位置からスタートすると、逆走する人が歩道の始点に着くころ、歩道上に止まっていた人は、ずっと先まで進んでいるでしょう。 では、100億年かかって光が届くような銀河は、現在どのくらいの距離にあるのでしょうか? そして宇宙年齢138億年と
▲周波数比較(C=1とする) グラフの縦軸(周波数)は対数になっており、聴覚上の音高と見た目の音高を一致させています。よって、各音の間隔(数比)が等しい平均律の音階は直線上に並んでいます(黄色の三角)。一方、各音の間隔が不揃いな純正律(青の四角)は、微妙ですが直線上にはありません。特に純正律のEやAは平均律との差が大きくなっています。 一方和音(周波数比)に関しては、表に戻って純正律を基準に見ていきます。先ず、E音が両者で結構違うということは、平均律のC-E音程が純正3度(周波数比4:5)から結構乖離している事になります。平均律は3度が汚いと言われる所以はここにありそうです。Aもかなりずれていて、これはCから6度(C’から短3度)の音程です。 一方、F(4度)やG(5度)では両者さほど変りません。この程度であれば、聴覚上殆ど影響がないと思われます。何れにせよ、純正律のD-Aのように明らかに
ひずみゲージの計測中に温度変動が起きると、通常は計測結果に望ましくない影響を与えます。しかし対策は様々あり、アプリケーションに最適なひずみゲージを選択する、ハーフまたはフルブリッジのホイートストンブリッジ回路を利用する、演算により補償するなどによりほとんど場合、温度の影響は補償できます。 フォイルタイプのひずみゲージの許容温度範囲は、使用されている材料によって制限されます。最大温度は約300~400 ℃です。計測がこれより高い温度で行われる場合は、異なる原理のひずみゲージを使用する必要があります。HBMひずみゲージの制限温度: 配線済みSG: 150°CY + G シリーズ: 200°CC シリーズ: 250°CM シリーズ: 300°Cもちろん、使用している接着剤の温度制限を守る必要があります。温度上昇で接着剤が軟化した場合、ひずみが正確に伝わらなくなります。そのため、接着剤の温度制限を
摂動論を学ぶ理由 摂動論は近似解を求めるテクニックの一つである.正確に解ける問題があって,そこから設定がほんの少しだけずれた時に解がどのように変化するかということを導く技である.人間の力で正確に解けるのはごくごく簡単な問題だけであるから,近似計算というのは重要である. なぜ「摂動」なんて漢訳が当てられたのかはよく分からないが英語では「掻き乱す」というような意味だ.太陽の周りを回る惑星の楕円軌道は計算で正確に求められるが,実際には他の惑星からの重力の影響があるためにわずかなずれが生じている.このわずかな撹乱が惑星の軌道にどのように影響するかを論じたものが摂動論であり,同じ考えを量子力学に応用したのである. しかし,単なるテクニックではなく,量子力学の思想に関わる重大な意味を持つ.計算手法そのものが,自然を表現する考え方に強い影響を与えているのである.いや,数学を通して自然を見ている以上は,こ
重力波とは? アインシュタインの一般相対性理論によれば、質量をもった物体が存在すると、それだけで時空にゆがみができます。さらにその物体が(軸対称ではない)運動をすると、 この時空のゆがみが光速で伝わっていきます。これが重力波です。重力波はすべてを貫通し、減衰しないと考えられています。東京大学宇宙線研究所の重力波研究グループでは、「重力波」の直接検出を行い、それを将来の「重力波による天体観測」の創生につなげていきたいと考えています。 重力波を捕らえる意義 人類は、太古よりつい最近まで可視光でしか自然を観察できませんでした。しかし19世紀に入って電波やX線が発見されると、遠くに一瞬で情報を伝えたり、人体や物質の中の様子が観察できるようになりました。そのため今まで全く未知だった世界への扉が開かれ、人類の知識の増大・世界観の変化に大きく役立ちました。 その後も赤外線・紫外線やガンマ線など、次々と新
On September 14, 2015 at 09:50:45 UTC the two detectors of the Laser Interferometer Gravitational-Wave Observatory simultaneously observed a transient gravitational-wave signal. The signal sweeps upwards in frequency from 35 to 250 Hz with a peak gravitational-wave strain of 1.0×10−21. It matches the waveform predicted by general relativity for the inspiral and merger of a pair of black holes and
図3. テトラ中性子のエネルギーの関数として、反応した事象数を表したスペクトル。横軸の0MeV(百万電子ボルト)は、4つの中性子がバラバラになるギリギリのエネルギー(しきい値という)を示す。テトラ中性子共鳴状態の候補が0-2MeVに4事象、反応後直接崩壊したと考えられる20あまりの事象とあわせて測定された。 拡大画像 物質質量の大半を担う原子核は、通常、陽子と中性子の組合せで構成されているが、東京大学大学院理学系研究科附属原子核科学研究センターと理化学研究所仁科加速器研究センター等の共同研究グループは、陽子を含まず中性子4個だけからなるテトラ中性子共鳴を初めて発見した。この共鳴は、原子核物理学の重要な研究課題である中性子物質(注3)の性質に直接関わるものとして実験的にも理論的にもその存在の有無が注目されていた。この状態のエネルギーは核力(注4)の性質のうち3つの中性子の間に働く三体力(注5
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