私が本書を読むことになったきっかけは、数ヶ月前に「花嫁のさけび」を読んだことでした。 この小説は、泡坂妻夫というミステリ作家(日本では、巨匠のひとりと言える)が1980年に発表した代表作のひとつです。 この作品では、ある富裕層の後妻として迎えられた新妻が、亡くなった前妻と比較され、死してなお影響のある前妻の恐怖におびえて…ということで、そう、「レベッカ」を踏襲した作品なのです。 この本の巻末には、恩田陸が本編読了後の読者限定の解説を書いていて、そこで、本家の「レベッカ」のことをオススメしていました。 私は、ミステリ好き、映画好き、として、「レベッカ」という有名作品の概要は知っていましたが、小説、映画ともに鑑賞したことがなかったので、まず映画(1940年)を鑑賞してみました。 この感想については、先述の「花嫁のさけび」とともに、既にAmazonにレビューを掲載しています。 そして、いよいよ本