福島第一原発事故による被災者の健康調査では、被災者の放射線被爆量は最大で25mSvと報告されており、癌のリスクが高まるとされる100mSvと比べてとても低いというのが専門家の見識となっている。だが放射能による健康被害のリスクが低いとされる一方で、終わりの見えない避難生活からくる精神的負担が極めて大きく、PTSD的な症状が表れる傾向がみられるとのこと(本家/.、Nature記事)。 1986年チェルノブイリ原発事故避難者の調査から、放射能への不安が精神的に有害な影響を長期間及ぼし続けることが分かっている。また、チェルノブイリ原発事故避難者は鬱病になる確率が高く、また事故処理作業員の自殺率は通常の1.5倍も高いことが報告されている。 原発事故で家を失った人達が精神的に受けたストレスは、長い目でみたときに、鬱病、アルコール依存や薬物濫用につながるのではないかと懸念する声もある。