『「山月記」はなぜ国民教材となったのか』 佐野幹 著 ISBN:978-4-469-22232-6 四六判・314頁 定価:本体2,200円+ 税 2013年8月刊行 大修館書店HP商品ページへ 中島敦の「山月記」といえば、高校の頃に学習し、「詩人になりそこなった男が、発狂して虎になってしまう」という強烈なイメージとともに、記憶している方が多いのではないでしょうか。 「山月記」は、高校2年生の小説教材として盤石の地位を占めており、芥川龍之介の「羅生門」、夏目漱石の「こころ」といった、いわゆる有名定番教材を押さえて、教科書掲載回数は過去最多を誇ります。現在、各教科書会社から刊行されている「現代文B」教科書での掲載率は実に100%! 全国の多くの高校2年生は「山月記」を学習することになっているのです。 「山月記」が雑誌「文学界」に掲載されたのが1942年、高校の国語の教科書に初めて掲載されたの
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