SSDの製造をコストダウンする方法はいくつかあるが、最も効果的な方法はDRAMを省くことだ。しかし、DRAMレス設計のSSDは広域なランダムアクセス性能の低下という代償も伴う。 この課題の解決策として注目されているのが、「HMB」(Host Memory Buffer)という機能である。本稿ではNVMe SSDの低価格化を推し進める“切り札”とも言えるHMBの技術的特徴や実際の効果を東芝メモリの開発したHMB対応NVMe SSD「BG4」の検証結果でレポートする。 SSDにおけるDRAMの役割とは? 多くのSSDに搭載されているDRAM(外部メモリー)だが、その最も大きな役割は、「アドレス変換テーブル」をキャッシュすることにある。 SSDでは、ホスト(OS)からはシーケンシャルに見える連続データであっても内部的にはあえてランダムな場所に記録することで、製品寿命の最大化や高速化を実現している