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ブックマーク / kmiura.hateblo.jp (12)

  • ■ - kom’s log

    10月の頭にはオーストリアのインスブリュック大学の山の家(Obergurgle)、標高2000メートルにいった。日でいえば、合宿所、とかかな。院生などを教えた。ほとんどが地元の院生だが、ドイツからもちらほら。アメリカのバークレイからもひとりきていたが、帰省をかねてとのことだった。招待された講師の方は、ほとんどが知り合い、もしくは論文で名前を知っている人たちだったので、雑談がてら最近の業界ウラ事情など知ることができた。 例のごとく無珍先生と義理の妹を連れて行った。こうした専門的なコースの合宿に家族を連れてくる人はあまりいないので、珍しい人、ということになってしまう(義理の妹は事情を説明しない限り、奥さん、ということになる)。事とかの際に学術的な話をする一方で、無珍先生を追いかけ回して飯をわせたりすることになる。ただえさえ日人でマイノリティなのであるが、輪をかけてマイノリティになるので

    ■ - kom’s log
    sharou
    sharou 2010/11/02
  • サンポ - kom’s log

    保育園からつれてかえって車を置いたあと、無珍先生は延々と道草をしたがる。荷物が大変なのでこのところは家に荷物をおいてから、日暮れちかくまで川べりを長い散歩。距離ではなく時間がながい。小石を集めたり、犬を追っかけたり、通行人にごみをプレゼントしたり階段を何度も上り下りしたり。知人にもすれちがう。今日は橋の上で。 私 「おお、ひさしぶり」 知人 「子供おおきくなったねー!」 私 「いやもうあっというま」 知人 「すごいね。元気そうでよかった。日には戻らないの?」 私 「まー、ポジションもそうないしなかなか」 知人 「じゃあまだこのままいるんだ」 私 「そっちはまだドイツだったの?てっきりオランダにとっくに戻ったものとおもってた」 知人 「まだドイツ。でもあと二日で引越しなんだ」 私 「そりゃまたすごい偶然だ。ぎりぎりであえてよかった」 知人 「しかもスイスなんだ。あたらしい職場」 私 「ます

    サンポ - kom’s log
    sharou
    sharou 2010/09/24
  • 鰐 - kom’s log

    バリのおもちゃの話を書くのを忘れていた。写真まで撮っていたのに。 バリ・ウブドの市場でうろうろしていたら、通路に店をひろげたおもちゃ屋が輪ゴムでガタガタと動くワニのおもちゃを、ほれほれ、とばかりに無珍先生にこれ見よがしに見せつけた。明白なる子供だまし。あっというまに無珍先生は夢中になり離れなくなった。さすが子供である。おもちゃ屋のおやじは、高度なテクニックでワニを操作しながら無珍先生を釘付けにし、私をちら見しながら値段を述べる。立ち去ろうとする私に無珍先生は重大な抗議をし、おもちゃ屋はここぞとばかりにワニを操る手をはやめ、口にする値段を下げる。2対1の孤独な戦い。かくなるあまりにベタな手口にひっかかるとは。 最初5万ルピーだ、とふっかけられたのだが、結局5千ルピーで手をうった。ちなみにルピーは一昔前のイタリアリラのようにやたらと安い通貨なので、一万ルピーが100円、ないし1ユーロぐらい。景

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    sharou
    sharou 2010/09/15
  • バリ - kom’s log

    シンガポールからしばしの休暇でバリに行った。いろいろ楽しい旅行だったが、印象に残った一人の男について書く。 旅行先で観光ツアーに行くというのはいままでしたことがなかった。観光地にそもそも興味がない。飲んだりったりするほうが重要なのである。とはいえ一歳半の子供がいるので、飲んで回るわけにもいかない。車を運転してもらって観光地を回るんだったらラクだしできそうだな、と思ってはじめてツアーを頼んでみた。泊まっていたホテルのシャトルを運行している気のいいお兄ちゃんがしきりに売り込むので、ツアーをお願いすると決めたら即決だった。値段を聞いたら逆にいくらだったらいいか、というので、ガイドブックを見てそれよりも低めの値段をいったら、そのままだった。 当日ガイドとしてホテルにやってきたのはシャトルのお兄ちゃんではなく、日のチンピラのようなサングラスをかけた若い男だった。中肉中背、浅黒い肌に刈り込んだ髪。

    バリ - kom’s log
    sharou
    sharou 2010/09/12
    短編小説のようなエッセイ。しみじみと読む。
  • 社会が先か、法が先か - 2010-01-27 - kom’s log

    未明3時ごろマイナス8度だった。 社会が先か、法が先か。24日新宿で在特会の喧嘩を買って逮捕された中国系の少年の話を目にして、非暴力・不服従のキング牧師の言葉を思い出した。下に貼り付ける。拙訳もつけてみた。もちろん、この言葉が少年の件にそのまま適用されるわけではないが、法はそもそも社会がなければ存在しないのであるということを思い出させる。社会に良心があるならば、社会は弱いものとして排除されいじめられている人間を常に助けるべきである。1月24日にかぎらず、いつでもそうだ。喧嘩以前にぎざぎざになった少年を助けることができず、結果としてやくざの鉄砲玉のような団体の挑発に喧嘩を買わせ、少年を逮捕させてしまったのは社会である、という自覚は社会を構成する一人一人の人間が思い至らなくてはならぬ点である。 An individual who breaks a law that conscience tel

    社会が先か、法が先か - 2010-01-27 - kom’s log
    sharou
    sharou 2010/01/28
  • 秋葉原 20080608・20090927 - kom’s log

    英語を喋りながら車に近づき、運転席に入ろうとすると自動的に体は車の左側に向かってしまう。扉をあけようとするとハンドルがないので、反対側に苦笑しながらぐるっとまわって右側のドアを開ける。日語を喋りながらだったらこんなことはまずない。妙なものである。何回かやってしまってからは意識して間違えないようになったけれど。 わすれないうちに彼女のことをいろいろ書きとめておこう、とおもっているうちに死んだ日から半年もたってしまった。書こうと思うとはた、と止まってしまう。まったく書けない。書きたくないのではなく、彼女のことを書こうとするとその存在のリアルさに圧倒されて書けない。死が生のリアルさを際立たせてしまうのかもしれない。文字にできない。ならない。でもなぜか英語だったらできる。日語だととても難しい。でも日語で書きたい。彼女と日語を喋っていたからかもしれない。そうこうするうちに忘れてしまうか

    秋葉原 20080608・20090927 - kom’s log
    sharou
    sharou 2009/09/30
  • 続・ノルウェー - kom’s log

    ノルウェーの滞在先のホストマザーの家には、死んだ私の彼女も訪れている。94年のことで、留学中の妹に会いにノルウェーを訪れた。お礼状をかねた彼女の95年の年賀状がキッチンの壁に飾られていた。幾種類かの模様の和紙で縁取った手作りのA4サイズのカードで、真ん中には年賀の文句、和紙の日人形が添えられている。下のほうには小さなアルファベットの几帳面な字面で、英語の礼が教科書的に丁寧に述べられている。その判読しやすさに重点が置かれた字面に、彼女が肩をすくめてマウスを細かく動かしながら図面をひいている様子などを思い出して、その礼状の一文字一文字を彼女が丁寧に書いている様子が目にうかんだ。心がちくちくした。94年のころの彼女を私は知らない。09年の今、彼女はこの世にいない。知らなかった存在と、失った存在。その礼状は目の前にあるのに、どうにもありえない存在のような気がしてしまう。 - ノルウェーにいる間に

    続・ノルウェー - kom’s log
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    sharou 2009/09/08
  • 承前「反日上等」 - 2009-08-08 - kom’s log

    近況 仕事のスタイルがすごく変ってしまった。激変である。 ケータイをポケットにいれたまま洗濯してしまった。いままで燃したことと川に投げ捨てたことはあるのだが、かようなるウッカリははじめてなので情けない。デシケータで低圧下にしばらく放置する予定。 水村美苗の「日語が亡びるとき」をついに読んだ。仲俣さんの詳細な批判がほぼあたっているし、日人は全員読めって某売れっ子ブロガーが絶叫していたが、これはやはり間違い。後半に行くにつれ、神がかってきて大変な状態。最後の章などはしかられているような気分で、なんでオレがおこられなきゃいけないんだ、という気分になった。なお、村上春樹批判であると仲俣さんもいっているが、この点を私も強く感じた。 しかしながら「小説」における主人公である東太郎のヨウコとの関係は、自分と母語である日語の関係の隠喩であるという記述。水村美苗の小説の大ファンである私はこの部分に

    承前「反日上等」 - 2009-08-08 - kom’s log
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    sharou 2009/08/08
  • 年金制度の男女差別について - kom’s log

    某所にある社会保険局にいって彼女の死亡届をした。国民年金をマジメに払っていた人だったので、どのぐらい還付されるのかな、と思っていたのだが、300万円これまで払っていて、遺族に支払われるのは死亡一時金なる12万円である。のこりの288万円はそのまま国のもの。ろくなものではない。あまりに腹がたったので、「詐欺ですね、これ」といったら係の人が絶句してもうすこしエライ人がでてきた。生命保険だって元は補償されますよね、普通、といったら「国がみんなでやっている制度なので、ご理解ください」とのこと。国がみんなで、という言葉に”國體”というおどろおどろしい旧字があたまをかすめた。文句をいうならば、選挙で、とまでいわれた。まあ、そうだろう。 もし私が死んだ場合には、遺族年金なるお金がでて、毎年70万円だかがに支払われるそうである。しかし、私が生きていてが死んだ場合には死亡一時金12万円のみ。男だからど

    年金制度の男女差別について - kom’s log
    sharou
    sharou 2009/07/02
    おつれあいをなくした上に、年金の件で愕然とする男性の話は、いままで何度も聞いてきたが、やはり胸が痛む。第3号被保険者の話と違ってこのへんの不均衡は知ってる人が少ないのであまり話題にもならず。
  • 彼女が死んだ。 - kom’s log

    一ヶ月の間一緒に住んだ。二ヶ月の間、病院で過ごした。短い結婚生活が終わった。 脳幹の梗塞、ということで一度医師団に見放された後に奇跡的に復活したという話はここに書いた。その後の脳の機能回復は私からみるかぎりかなり目覚しく、瞬きを使ってどの曲を聴きたいか、などのコミュニケーションを交わすことができるようになるまで回復した。一方で脳ではなく体の予後が思わしくなかった。初期の激烈な血圧上昇剤投与を停止したことによる副作用と思われる虚血による後発性肝内胆道炎を起こし、おそらくそのことが原因となった肝膿瘍が発症からちょうど2ヵ月後に発見された。細菌の感染も軽微ではあるが、抗生物質で完全に排除することができなかった。脳、肝臓、感染の三つ巴のなかで、治療方針は難航を極め、集中治療室を出ることができずに時間ばかりが過ぎた。この間に私はリハビリについて調べ、特にリハビリの専門家であるバーバラ・ウィルソンの著

    彼女が死んだ。 - kom’s log
    sharou
    sharou 2009/04/07
  • 2008-08-25 - kom’s log- あたまのわるさリターンズ

    子供のころを思い出すと、前回書いたような意味であたまのわるい教師や親ほど偏差値がどうの、塾がどうの、ということにこだわっていたように思う。平均値の範囲の中で上下を決定するのに、わかりやすいスケールが必要なのだ。多次元の能力の原野に散在するようなあたまのよさをそれぞれの子供に獲得させようと思ったら、教師ないしは親である人間にその進む先、生き方が理解できるはずがない*1。あたまのわるい人間によって設定された「普通」の中におけるスケーリングでは、その狭いスケーリングの限界を超えることはないのである。困ったものだ。これに抵抗し、反発しえた子供はそのスケーリングからようやく離脱し、スケーリングを広げることに成功する。ひどい努力である。逆に反発できなかった人間はあたまのわるいスケーリングを再生産する。ましてやそのスケーリングでシステムが構成されるとなれば、狭いスケーリングによる安心システムの駆動はさら

    2008-08-25 - kom’s log- あたまのわるさリターンズ
    sharou
    sharou 2008/08/26
    "「ソースを探す」というネットにおける基本的な態度にしても、その所作が本来の意味を失って単に自分の論を押し通し他人の議論転覆をもくろむだけの道具と化して"まったくまったく。
  • kom’s log - 2007-10-10 日本人は比較的休んでいないが、日本は結構休んでる。

    10月10日っていえば体育の日だな、と思い出した。最近はなにやら休日が前後にスライドするそうだからいつが実際の休みになったのかしらないけれど*1、ついこの間日に行っていたときも2回休日があったので、なんか多いよな、と思う*2。事実、 実はすでに日の法定休日は15日あり、アメリカの10日、イギリス・ドイツの8日よりかなり多くなっています(これは、年次有給休暇の取得率が低いのとセットで、「一斉でないと休みにくい」という日の特殊事情を反映したものであると言われています)。 ... 週休、有給休暇、法定休日を合計した年間休日は、日が128日なのに対し、アメリカ127日、イギリス136日、ドイツ143日となっています。 日の年間休日は少ないか@労務屋さん http://www.roumuya.net/zakkan/zakkan13/nenkan.html というわけで、日の祝日はドイツ

    kom’s log - 2007-10-10 日本人は比較的休んでいないが、日本は結構休んでる。
    sharou
    sharou 2007/10/10
    「法定休日」と「祝日」というのは、まったく違う概念なのだが。。。そもそもリンク先が間違ってるんだけどね。
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