最近筆者は、情報システムの運用管理に携わるエンジニアに取材する機会が多い。その中で、「運用は汚れ仕事だから・・・」という言葉を聞くことがある。取材後の雑談などで冗談半分にそういう話が出てくるのだが、運用の現場にそういう意識があるのは確かだろう。 しかし筆者は、「運用は決して汚れ仕事ではない」と断言したい。そして運用の仕事は、今後ますます重要度を増すと考えている。 利用部門からの問い合わせで現場に駆け付け、担当者から「早く動かしてくれ」と文句を言われながら、トラブルの発生したPCやサーバーに向かう──。重大な障害が発生したら、それが夜中であろうが呼び出され、夜を徹して復旧作業に当たる──。運用担当者の仕事というと、こうした状況を思い浮かべる人は多いだろう。 「システムは問題なく動くのが当たり前」と考える利用部門の視点で見れば、運用担当者が知恵を絞って安定稼働を実現していても、あまり感謝される