2009年10月~現在にかけて制作した「セクハラ・インタフェース」は、生の大根をインタフェースとし、鑑賞者/パフォーマーが大根を撫で擦ることで女性の喘ぎ声を発生させるパフォーマンス用ガジェットだ。加速度センサーを組み込んだ泡立て器型デバイスの併用により喘ぎ声を攪拌し、音の波形を歪ませるエフェクトをかけることができる。キッチンを模した空間でまな板、包丁、フォークなどの日常的な台所用品を駆使し、二人の女性パフォーマーの相互作用により、喘ぎ声が歪み、捻れ、ノイズに変化していく。この一連の装置は当初、日本に溢れる性的イマジネーションを表現するデバイスとして制作を始めたが、一年間にわたる開発の間にテーマは身体の人工/ヴァーチャル化、女性性の孕む美と醜など様々な分野に飛び火していった。 日本人と性的イマジネーション この作品が生まれたきっかけは、日本人が潜在的に持つ性的なイマジネーションに触発されたこ