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ブックマーク / satoshi.blogs.com (12)

  • 福島第一にはメルトダウンした核燃料よりももっと危険なものがある

    菅政権の内閣官房参与で、福島第一原発事故対策や原子力政策のアドバイザーだった田坂広志・多摩大学大学院教授が原発事故の教訓や今後の課題について語った講演「パンドラの箱」が公開されているので下に貼付けておく。 原子力発電を利用するというのは、その国全体にとって何を意味するのかをとても的確に表しているので、原発に賛成の人も反対の人もぜひとも見ていただきたい。特に使用済み核燃料の問題が技術的な問題ではなく社会的な問題であること、そして福島第一でもっとも危険な存在は実はメルトダウンしてしまった1〜3号機の核燃料ではなく、4号機のプールにあって取り出す事もままならない大量の使用済み核燃料であること、などが専門家の立場から的確に語られている(ビデオの40:00〜45:00あたり)。万が一4号機のプールがこれから起こる地震で壊れたりしたら、関東にも人が住めなくなるのだ。 1時間強と少し長いので、忙しい人は

  • 日本のケータイが「ガラパゴス化」した本当の理由

    「ガラパゴス」という言葉が今年の流行語大賞の候補に選ばれたということを聞いていたので、密かに受賞しないかと期待していたのだが、残念ながら大賞は逃したようだ(もし大賞に選ばれていたら、私が受賞することになったのかどうかの疑問はこれで解けずに終わってしまった)。しかし、この言葉をずいぶん前から使っている私としては、この言葉が一人歩きしているようでなんとも言えない気持ちなのでひと言。 まず最初に断っておくと、私が2001年のCTIA(米国の携帯電話業界で一番大きなカンファレンス)のスピーチでこの言葉を使った時は、単に日という「単一民族で、国民の大半の生活レベルが同じで、家電とか携帯電話のようなガジェットに流れるお金が比較的多い」という特殊な環境で、iモードを中心に「ケータイ・ライフスタイル」が異常なスピードで進化をとげていることを表して、「ガラパゴス現象」と呼んだだけのこと。決してネガティブな

    shichimin
    shichimin 2011/01/05
    "ケータイがガラパゴス化したから負けたのではなく、メーカーの経営陣が(肉食獣のいない島国で)ガラパゴス化したから負けたのである。"
  • スタートダッシュ型仕事術:実践編

    昨日書いた「『時間に余裕があるときにこそ全力疾走で仕事し,締め切りが近づいたら流す』という働き方」というエントリー、Twitterやハテブでたくさんのフィードバックをいただいたが、その中で気になったものの一つが、「そうは言っても仕様がころころ変更になるからスタートダッシュで仕事をしていたら時間が無駄になる」というもの。 まず最初に言っておくと、「仕様がころころ変更になる」のはソフトウェアの宿命。どんなに頭の良い人が設計しても、「作ってみなければ分からない」「使ってみなければ分からない」ことはどうしてもあるので、「アーキテクチャの大幅な変更」「ユーザーインターフェイスの大幅な変更」があるのはあたりまえ。 ぜひとも認識して欲しいのは、「だからこそスタートダッシュで肝となる部分を一気に作って、早めに(仕様変更が必用かどうかの)見極めをする必用がある」という点。特に「作って見なければ分からない」部

    スタートダッシュ型仕事術:実践編
  • 「なぜAppleはiPadにFlashを載せるべきではない」のか

    気がついた人も多いと思うが、iPadのアナウンスメントであっさりと無視されたのがAdobeのFlash。私は意図的(=「Flashなんか重要じゃない」というメッセージ)と読んだが、皆さんはどうだろうか。 iPhoneがFlashをサポートしていないことに対するAdobeを含めたさまざまな方面からの批判を考えれば、「the best way to experience the web (最高のウェブ環境)」を売り文句のiPadが、これだけ広く使われているFlashをサポートしないというのはおかしな話だ。 不思議に思う人も多いかもしれないが、自分をAppleの経営陣の立場に置いて良く考えてみれば答えは明確になる。 Appleという会社は、昔からさまざまなクリエーターたち(アーティスト、ミュージシャン、ウェブ・デザイナー、etc.)を魅力的で便利なパソコンやツールで味方につけ、彼らの作品を消費者

  • 誰にでも分かる「クラウド」

    ここの所、「クラウド」という言葉が一人歩きしているようなので、言葉の定義を明確にして業界関係者間のコミュニケーションをスムーズにすることを試みてみたい。 クラウド・コンピューティング もともとは、すべての計算をクライアント側で行う「デスクトップ・コンピューティング」に対して、(しばしば雲の形で図式化される)ネット上のサーバー側で計算してしまうことを表すために生まれた言葉。しかし、後述の「クラウド・サービス」の普及とともに狭義・広義・誤用・バズワード化が進み、今や「ユビキタス」と同じぐらい使っている人によって意味が異なる言葉になりつつあるので要注意。 クラウド・サービス アマゾンのec2、GoogleのApp Engineのようにサーバーの能力を従量課金方式で提供するサービスのこと。自社サーバーやレンタルサーバーと比べて、初期投資の面でもスケーラビリティの面でも優れていることが特徴。 クラウ

  • Cloud Computing考:Amazon ec2とGoogle App Engineの違いを私なりにまとめてみた

    Cloud Computing の話が注目されるようになってしばらく経つが、商用での格応用という意味ではまだまだ未熟な市場である。PhotoShareは去年の7月サービス開始時から Amazon の ec2+S3 という組み合わせで運営しており、私から見れば当然の選択だったわけだが、あのタイミングで商用サービスへの採用に踏み切った会社も少なかったのか、何件かインタビューの申し込みが来たりして少し驚いている(参照)。 すぐに陳腐化するハードウェアの資産はできるだけ持ちたくないし、自分でデータセンターにラックを借りるなんてことはコスト的に見合わない。かといって、通常のレンタルサーバーは初期費用がばかにならない(今は少しは改善されているのかも知れないが、去年の段階では「それじゃあハードが自分で買えるじゃん」と言わせるぐらいの初期費用を請求する企業がほとんどであった)。それに加えて、どのくらいの

  • 「Flash vs. HTML5」という構図がはっきりと見え始めたぞ、と

    業界関係者(特にスマートフォン関係の仕事をしている人たち)少し前からすでに気がついていた話だが、今回のAdobeからの一連のアナウンスメントで明らかになってきた「HTML5対Flash」という構図。とてもワクワクする戦いだ。 ウェブ上のリッチコンテンツという分野でリーダーシップ・ポジションを取りながらも、「無料Flashゲーム」と「ウェブサイトの見栄えをちょっと良くするアイ・キャンディ」というニッチなポジションに一度は追いやられるように見えたFlash(数年前の話)。しかし、動画フォーマットがReal Networks、MicrosoftAppleの三強いの間で中に浮く隙間を付いた戦略で、見事に「ウェブ上のマルチメディアのデファクト・スタンダード」のポジションをがっちりつかんだかに見えるFlash(現在)。しかし、その地位も安泰ではない。 Adobeにとって一番頭の痛い問題はiPhone

  • 「官僚たちの夏」と「ガラパゴス携帯」と

    知り合いの勧めで録画したままにしてあった「官僚たちの夏」を今になって見ている私だが、あのドラマを単純に「なぜ戦後の日はあれほどの急成長をとげたのか」という視点から見るだけでなく、「その同じ日でなぜガラパゴス携帯ができてしまったのか」を考えながら見るとより面白い。 「今の官僚や企業が(あのころの官僚や企業とくらべて)だらしないから」という見方もあるかも知れないが、私としては「そもそも官僚主導の産業政策が今の時代に合わなくなっている」と見る方が正解に近いように思える。 もちろん、その場その場で異なる状況があるので、あまりに単純化して見るのは危険だが、少なくともアナログ方式からデジタル方式に移行した2Gケータイの時代に霞ヶ関主導で「モトローラやノキアなどの海外メーカーに席巻されることを嫌い、あえて日独自の方式を採用して国内の携帯機器産業を保護・育成しようとした」ことは歴然とした事実である。

  • 外国為替相場取引(FX)で確実にもうける方法(必勝法)

    ワシントン大学で受講しているMBAもあと1ヶ月を残すところまで来たが、最後の期に受けている授業の一つが "International Finance" という外国為替に関する集中講座。今までいろいろと疑問に思ってきたことが一気に解消されたので大好きな授業の一つだ。 その授業の中で、金利の低い外貨で借金をして家を買った結果巨額の借金を抱えることになってしまった人たちがアイスランドにたくさんいる話だとか、リスクを十分に理解せずに為替リスクを100%負って金利の高い外貨預金に走る日の主婦たちなのど話が出たので、日の事情に関して少し調べてみた。

  • Life is beautiful: Google Chromeに関してひとこと

    今回Googleが発表したウェブ・ブラウザー、Google Chromeは、ひと言で言えば、「安定度・安全度を高めるために、それぞれのタブを別プロセスで走らせるタブ・ブラウザー」である。 95年にIE3.0を設計した時には、タブのコンセプトも存在せず、セキュリティの問題もそれほど強く意識していなかったので、ウィンドウごとに1スレッドを割り当てたマルチ・スレッドを選択した訳だが、ここまでウェブ・アプリケーションが重要になってくると、マルチ・プロセスに移行するのは当然。特定のページ上でのJavaScriptの挙動がおかしくなったからと言って、ブラウザーすべてが落ちてしまう今までの設計が異常。 一つのウィンドウ下で管理させるそれぞれのタブにプロセスを割り当てる、一般的に一つのウィンドウに一つのプロセスやスレッドを割り当てる通常のGUIアプリケーションとは異なるが、ユーザー・モデルとリソース管理は

  • 素直な疑問:数字には四桁ごとにテンを打った方が日本人には読みやすくないか?

    中学校の数学授業で「数字は三桁ごとにテンを打つ」ことを教わったときに、手を上げて「何で三桁ごとにテンを打つんですか?」と質問したことがある。「その方が読みやすいでしょ」という教師に、「読みさすさを優先するなら、四桁ごとの方が読みやすい」とい下がる私。「そうは言っても決まりだから今さら変えられない」という教師に、「そんな役に立たない決まりなんて変えた方が良い」とさらにい下がるが、「決まりなんだから皆さんはそれを覚えるように。では、次に進みます」と頭から否定されてしまって少し傷ついたことを覚えている。 今になって考えてみれば、その教師は「確かに君の指摘するように日人にとっては四桁ごとにテンを打った方が読みやすい。でもね、英語やフランス語などの欧米の言語の場合は3桁ごとにテンを打ったほうが読みやすいんだ。戦争に負けて、欧米を中心にしたグローバル経済圏に取り込まれた日はそれに従うしかないん

    shichimin
    shichimin 2007/01/31
    同意!
  • 「天下りあっ旋全廃に反対したらもう自民党には票を投じない」バトン

    あまりにタイムリーな話なので、まるで私にツッコんでくれと言われているように感じたこのニュース。 「天下り」あっ旋全廃提言に閣僚が反発 経済財政諮問会議では、公務員制度改革を進める一環として、日経団連の御手洗会長ら民間議員が、中央省庁による国家公務員の天下りのあっ旋を「利益誘導の背景だ」として、全面的に禁止するよう提言しました。これに対して、閣僚からは「国力が落ちる」「官僚がやる気をなくす」などと反発が相次ぎ、平行線をたどりました。また、通常は諮問会議に出席する官僚のトップ、的場・官房副長官が7日の会議には出席しませんでした。 「天下り全廃」を提案した御手洗氏には拍手喝采だが、「官僚がやる気をなくす」という理由で「天下り全廃」に反対した閣僚は一体全体何を考えているんだか…。 この閣僚の発言は、「官僚は給料が安くても、不夜城と呼ばれる霞ヶ関でサービス残業で死にそうになっても、最後には天下りし

    shichimin
    shichimin 2006/12/18
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