太田出版に移った『新現実』VOL.4は、ざっくりと読んだ感じ、以前にも増して政治的であろうとしているのかな、といったところで、個人的には、人は何かしらかのイデオロギーをともなわないと生きていけないにしても、筋金入りの恋愛至上主義者なので右も左も結構です、お引き取り下さい、といったタイプだから、このシリアスさをちゃんと理解できているのかどうかは自信がなくて、ひとまず編集日記で大塚英志が角川の新雑誌(『コミックチャージ』だよね)について悪口いっているのを、下卑た調子でおもしろがる。二線級って、いやまあ。ところで、その角川の新雑誌の、某マンガの一話目でさあ、江藤淳がどうのこうの、とあったのを大塚は読んだだろうか、と、そういうあたりが気になってしまう。さて、ここからが本題である。たとえば「「ヲタ」が「サヨク」化するか」という文章と「サブカルチャーのファシズム起源」という文章を読むと、大塚の抱えてい