隣国の多くと違い、ボツワナは好況期に92億ドルの外貨準備を蓄えてきた。これは28カ月分の輸入に相当する額であり、今はそれを使うことができる。だが、公的支出によって経済の破綻を食い止めるために、国の財政は赤字に転じるだろう。 格付け機関が格下げの可能性を示し、資本市場は混乱しているが、ボツワナは借り入れを検討しているとカーマ大統領は話す。 「我々は今も、この事態を乗り切れるという自信がある」と大統領は言う。ただ「それは年末にかけて回復が見られることが前提だ」ともつけ加えた。対照的に、デビアスの幹部ステファン・ルシエール氏は最近、デビアス・グループは少なくとも2010年クリスマスまでは販売不振が続く事態に備えていると述べている。 ボツワナの見通しは、より貧しい近隣諸国に比べるとまだましだ。ザンビアやコンゴ民主共和国(旧ザイール)では、銅その他の卑金属価格の急落が経済の大混乱を招いている。