人を「もてなす」というのは、相手の動線を最小化するように、自らの振る舞いを、相手に見せることなんだと思う。 同じ仕事をこなすのに、お互いの仕事量が最小になることを目指してしまうと、それは相手から見ると「仕事の強制」であって、もてなしとは違う。たとえ相手の動線を最小化することに成功しても、それが相手から見えないと、単なる「便利」になってしまって、もてなされたという感覚が発生しない。 病院におけるもてなし 病院には、相手を「もてなす」構造というか、仕組みがたくさんあって、そういうものを上手に使うと、患者さんの印象を変えることができる。 ご家族に病状説明を行うときには、ご家族は最初、患者さんのベッドサイドで待っていることになる。病状説明を行うのは別の場所だから、距離があって、わずかな距離だけれど、この距離を、相手を「呼び出す」ことに使うのと、主治医が歩いて相手を「迎えに行く」こととで、印象は全く