以前勤めていた病院で、こんなことがあった。 40代のラテン系の外国人女性が3歳ぐらいの子どもを連れて来院していた。高齢出産かと思い「かわいいお子さんですね」と伝えたら「いいえ、これは初孫なんです」と言われて私は驚いた。どうしてその年齢で孫がいるのか!?慌ててカルテを確認すると、彼女の年齢は45歳。衝撃を受けた私はいろいろな話を伺った。 子ども時代はきょうだいと遊び。 カレッジを出て間もなく結婚して3人の実子を育て。 そして今は、孫の面倒をみている。 彼女の人生の歴史年表をつくったら、その過半は「子どもと過ごした時間」で占められ、「子どもと縁がない時間」は高等教育履修〜結婚までの短期間だけになるだろう。きょうだい〜子〜孫と三代にわたって子どもを相手取った彼女の人生は、つねに子どもの成長を目の当りにするものだった。 いっぽう、現代日本人の典型的なライフコースはどうだろうか。 きょうだいの数は少
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