ユーザー企業内での意見対立,ユーザーの非協力的な態度,要求の聞き漏らし…。要求定義におけるヒアリングの現場では,一筋縄では対処できない問題に次々と突き当たる。問題を切り抜ける実践ノウハウを紹介する。 要求定義を効率的に行うためには,方法論を策定し,実践することが極めて大切である。しかし,方法論だけでは解消しにくい問題がある。それが,ユーザー企業内の様々な立場の担当者から要求を引き出して合意を形成するヒアリング作業だ。ここで紹介するようなノウハウを踏まえてヒアリングできるかどうかで,効率が大きく変わるはずだ。 準備段階 キーパーソンを把握しシステム化の目的を明確に まずは,ヒアリングの準備段階で行うべきことから見ていこう(図1)。ヒアリングを実施する前に周到に準備しておくことは,ヒアリングを成功させるために極めて重要である。 準備段階で大切なことは,ユーザー企業に協力体制を敷くように働きかけ
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