世界銀行で公開されているデータでは1960年以降2021年までの推移が示されている。そこでまずはかつての「少子化の状況及び少子化への対処施策の概況」で示された様式に従い、主要国の値の確認を行う。 1960年代までは主要国はほぼ人口置換水準を超えていたものの、経済発展やそれに伴う子供の養育コストの増大、結婚や出産に対する価値観の変化、避妊の普及、そして出産後の乳幼児の死亡率低下の影響があり(出産した子供が命を落とさなければ夫婦はその子を養育する必要が生じるため、再び出産へリソースを投入する余裕が無くなる)、一様に低下。そして前世紀末期あたりからは国毎に異なる動きを見せているが、差異はあれど回復傾向にあった。しかしながらアメリカ合衆国では2007年ぐらいから、フランスやイギリス、スウェーデンでは2010-2013年ぐらいから、日本では2015年ぐらいから、そしてドイツでは2017年から再び低下