意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「バリアフリー」です。 堀 潤 ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN 「害」ではなく、社会の側にある。意識改革が大切。 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」、通称「バリアフリー法」が日本で施行されて、今月でちょうど10年になります。これにより、駅や道路、電車、建築物などで段差をなくしたり、エレベーターを設置するなどのバリアフリー化が進められました。「バリアフリー」という言葉が登場したのは1970年代。人権保護の観点から、差別や偏見を乗り越え、誰もが均等な権利を得て暮らせる社会を、という流れが生まれました。 ところで最近、テレビや新聞など