日本の外食産業でたびたび話題に上るものの、なかなか根づかなかった業態「ファストカジュアル」。しかしここにきて、チェーン展開に成功する店舗が登場。大手飲食チェーンの参入も相次いでいる。 ファストカジュアルは、ファストフードとファミリーレストランの中間に当たる業態。客単価が高いファミレス、回転率が良く客数を確保できるファストフードの両者の「いいとこ取り」を狙う。注文を受けてから調理するため、提供までにファストフードよりやや時間はかかるが、客は作りたての料理が食べられる。客単価はファストフードより高めだが、ファミリーレストランよりは安め、または同程度だ。 外食頻度の高い米国では、質の高い食事を気軽に食べられる利点が受け、ファストカジュアル市場は2000年代初頭から成長が続いている。日本では長らく続いたデフレのなかで内食志向が高まり、外食業界全体が不振の状態に。ファストカジュアル店は定着には至らな