タグ

ブックマーク / manga-1.com (59)

  • 【オススメ】 六道神士/サラカエル | マンガ一巻読破

    サラカエル 1 (電撃コミックス) ■【オススメ】ヒロインは、口枷をした少女。 口枷しているといってもSM的な話なわけではない。冒険もの、 それも明るいものではなくダーク・ファンタジーである。 が、全体の雰囲気は脳天気な空気を装っており、読んでいて々した気分に襲われる類のものではない。 口枷をして喋らない少女が旅路に。よぼよぼの老人は、その外見によらず凄腕の剣士。他に巨人な娘もおり、襲おうとする敵を二人が排斥する。狙われる理由は、この少女が言葉を発すると、それが現実のものになるという、神の力というか神そのものであるがゆえ。教会が長く保護し、しかし知識を教えずにいた血族が、 言葉を手に入れたがために迎えた危機。少女はそれを飲み込み、 神の力を失うための旅に出ている、という次第。 最初はお色気混じった珍道中ものというだけか、と思ったが、設定が徐々に明らかにされ、しかも一筋縄ではいかない世界の

  • 【オススメ】 瀬川藤子/VIVO! | マンガ一巻読破

    VIVO! 1 (マッグガーデンコミックス アヴァルスシリーズ) ■【オススメ】史上稀にみる、 当の意味でいいかげんな教師。そして、これが心地よい。 やる気のなさそうな青年。デイトレーディングしているが、 仕事の引継ぎとして呼び出され、渋々出ていく。 その職場は、学校。離任する教師に引き継ぎとして 同行を求められた先は、不登校児の家だった。 教職免許を持っているが、教師なんてやる気もなかった 人物が、馴染みの人に頼まれ嵌められ、教師不足の なか、一年間だけ先生をやることになる話。 とはいえ人、特に気構えもなく、気負いもなく。 人がいかに面倒くさくないか、を第一にして、 生徒にも音丸出しそのまま吐露してしまうという、 教師らしくないとんでもない人物なのだった。 ここまで割り切っていて、変に機嫌を伺うこともない 人物は面白い。こういう人は付き合い方が 明確明白で、楽なはず。こんな人物を

  • 【オススメ】 山中ヒコ/王子様と灰色の日々 | マンガ一巻読破

    王子様と灰色の日々(1) (KCx ARIA) ■【オススメ】恵まれない境遇のヒロインにとってはある種のシンデレラ・ストーリー、 にも見えたが、パラダイスは何処にもなく。 ヒロインは母不在、のんだくれの父と貧乏暮らし。生活費に困り彼女は際どい手段でカネを稼ぐ。しかしそれにも限界はある。父は娘を親戚のヤクザものに売ろうとする。さすがに彼女は家を飛び出るが行く先はない。ないところで、彼女は拾われた。 金持ちの坊々がお付のものとコンビニ−それも彼の会社の傘下の企業だそうな−で買い物していた際にヒロインは遭遇、ちょっとした行き違いで彼らに攫われるヒロインだったが、その坊々と顔が似ていた。そんな彼が失踪し、しかしそれを表沙汰にしたくないお付きのものが、彼女を身代わりに立てることに。そうして行き場のなかった彼女に、居場所ができることになった。 明るくない、というか暗い話だが、見ようによっては暗くないと

  • 【オススメ】 えすとえむ/うどんの女 | マンガ一巻読破

    うどんの女 (Feelコミックス) ■【オススメ】漫画史上もっとも「うどん」をセクシャルに描いた一品。 好きで見ているブログのなかでこの作品を紹介されており、しかも複数で取り上げられていたのでこれは読むべきなのだろうと購入。そして、確かに読むべき作品だったことに感謝。 うどんが取り持つ男女の仲の話。大学の学、油絵専攻の男子学生と、 学のうどんコーナーで働くおばちゃん−というのはまだ若い35歳のバツイチ出戻り美女。うどんを毎度注文するのは、最初は単に生活上の問題だった 男子学生だったが、相手が意識しているのではと自覚した頃から、 どうやら彼女に対して好きであるらしいと気づき、同様に相手の女性も 何度も来る彼に対して意識するようになる。 繰り返しを利用し恋愛に発展する物語。誤解による認識が自覚に変わるという王道。ラブコメとしては、年齢差の他に、バツイチという設定を上手く絡めている。 話とし

  • 【オススメ】 タイム涼介/I.C.U. | マンガ一巻読破

    I.C.U. 1巻 (ビームコミックス) ■【オススメ】ゴツゴツとした読みづらさも含めてユニーク。 研究者が壁にぶちあたり左遷されるが当人はそれに我慢ならずに 退職。しかし彼が探す研究職などそうはない。そんな彼が見つけたのは、 子供の頃一時期仲良くしていた相手。霊媒師として活躍するが 当然胡散臭いと批判もされている彼のもとに、行くあてもない主人公は 転がり込んだ。 科学とは対極に見える霊の世界に踏み込む青年の物語。 霊媒師は霊媒師で支えてくれる存在が欲しく、その点で旧友である主人公は申し分ない人物ではあった。 とはいえ、主人公になにが出来るわけでもない。しかし、科学で証明できていることなどわずかでしかないことも知っている彼は、信じるわけではないが、目の前で起こっていることを、それと受け止めざるを得ないとも思うのだった。 霊媒師は霊が見えない、という設定は面白い。見えないからこそ、知らないか

  • 鳥海りさこ/つばめのすぅ | マンガ一巻読破

    つばめのすぅ 1 (りぼんマスコットコミックス) ■時たま出てくる『りぼん』の爆弾。 『りぼん』系掲載作品、背景真っ白で微妙な絵柄で綴られる ショートコメディもの。ということだが読んでみると独特の 雰囲気があり、たまに出てくる『りぼん』系の侮れないギャグ 漫画であった。 中学生の少女の巻き込まれ型コメディ。 頭部が鳥にしか見えない転校生がやってくる という内容なのだが、ナンセンスに終わらせず、 主人公以外の他の人には幻術がかかって美少女に見えているらしい、 でも真の姿は鳥頭で、主人公に見えているものが真実。 主人公は当然嫌がるし遠ざけたいのだが、 真の私を知っている、とした転校生は勝手に友達認定。 否定しきれず仕方なくお付き合いすることで色々巻き込まれて 迷惑、というトラブルコメディになっている。 簡単な発想だが、きちんと捻りがあり、その設定の ままでずっと展開できてしかも飽きさせない、

  • 【オススメ】 新川直司/四月は君の嘘 | マンガ一巻読破

    四月は君の嘘(1) (KCデラックス) ■【オススメ】足らないピースを埋めてくれる友達のいる青春物語。 世界的に有名な神童であったピアノ少年は、しかし、 ある日、弾くことをやめた。母を亡くし理由を失い、 自分の弾くピアノの音が聞こえなくなったことを 言い訳に、ステージを降りた彼。しかし、 その彼をずっと気にしていた幼なじみ。 そして、彼を再びステージに引っ張り出す存在が現れた。 前作「さよならフットボール 」が青春の一刻をきれいに切り取った名作だった著者の 最新作はやはり青春もの。今回は、止まってしまった時間を再び 動かす話。4人の登場人物、なかでも主人公とヒロインの出会う場面をじっくり時間をかけて描いてから物語を転がし始めるため、冒頭はやや 回りくどい印象があるが、単行で読ませるのならこれでいい、 一巻の終わりには続刊が読みたくなるという、じっくりとした仕上げ方である。 奔放なヴァイオ

  • 【オススメ】 大月悠祐子/妄想少年観測少女 | マンガ一巻読破

    妄想少年観測少女 1 (電撃コミックス) ■【オススメ】ちょっと特殊な恋愛連作集。 センスのある絵を描く少年。彼は、ある女の子のことが気になっていた。 美少女と誉れ高いが、彼が気に入ったのは、その肌。 そこに自分の絵を、線を描いて自分のものとするのが彼の妄想。 それは妄想にすぎず、実際には話したこともなかったのだが。 二人が声を交わす日が訪れた。 ちょっと変な妄想をした男子に、相手の女子も 同じようにちょっと変な気持ちになっていて、 という恋愛もの。まぁ、男の手とか指に惚れる女の子は 結構いるようなのでそう特殊じゃない気はしますが。 やや物足りないのは、男女双方から描いた2話が終わると次は別の 人物の話に移ってしまったところ。ただ登場人物は連関していて 連作短編シリーズとしては面白い。 ■続刊購入する?→ 【買う方向】 評価:B 評価は、A:傑作、B:佳作、C:無印、D:薦めない 【データ

  • 岩村月子/ハイスクールレイニー | マンガ一巻読破

    ハイスクールレイニー volume1 (電撃ジャパンコミックス イ 2-1) ■ラノベ的な作品なのかと思いきや、 もっと実験風な内容だったという意外さ。 高校を舞台に、見栄えはいいが キツイ性格で有名な女子と、 彼女に関わることになった主人公の男子 とを中心に描くお話。 美形だというヒロインの顔が他の人物と見分けがつかな いのはご愛嬌としても、ライトノベルっぽい話に 見えるがさてどう展開するのだろう、と思っていると、 ヒロインはブラコンっぽく、主人公を捜しにくる 美少女は実が中学で一緒だった男子、というのは ラノベ的だったが、主人公の性格が結構な面倒臭がり で極端であることが明かされ、さらに話は 妄想空想暴走の枠に出たり入ったり、 と、ぶっとんだ設定も話自体は読みやすいことが 第一義のライトノベルの域から勢い良くすっ飛んでいくのだった。 というわけでかなり実験的な内容に、 これは結構おもし

  • 【オススメ】 今井大輔/ヒル | マンガ一巻読破

    ヒル 1 (BUNCH COMICS) ■【オススメ】他人の家を渡り歩くヒロインの物語。 目の付け所が面白い。 ヒロインは、部屋の持ち主が出かけたのを見て、 その家に入り込む。OLさんの家、安心して眠りこんだが、 起きたとき、誰かがいた気配を感じた。そして腕に、 書き込まれた文字。「キミもヒルなんだねサクラさん」 自分のしている行為はヒルと呼ばれるものらしい。 「も」というように自分以外にもいるようだ。 そして、自分の名前を知っている人がいる−。 複数の家の鍵を手にいれているヒロイン。どこでどうしているのか? という疑問はあるが、彼女は家を捨て、そして 戸籍も亡くしているという設定、さらに、同様の存在であるヒル との争い、と話をどんどん転がしていき、読者はその流れに 飲み込まれていく。 特殊だがありそうな設定を用意したところが面白い。 この著者は、目の付け所がユニーク。 ■続刊購入する?→

  • 【オススメ】 松田洋子/ママゴト | マンガ一巻読破

    ママゴト 1 (ビームコミックス) ■【オススメ】ビターな疑似家族物語。 疑似家族もの、と表現するとファンタジーなお話が多分に想像されるだろうが、 この作品の場合はだいぶ違う。ヒロインと友人の関係が20年後にはひっくり返っているという冒頭の皮肉な人生からしてビターである。著者が著者だけに突き刺さるような内容でありつつ、 一方で作はウェットな要素も併せ持つ。 スナックのママがかつての同僚でもある友人に5歳の一人息子を押し付けられる。 ヒロインは20年前、一人で産んだ子供を育てきれずに熱中症で死なせてしまった過去がある。 なので子供は、迷惑でもあり怖くもあり、哀しくもあり愛おしくもある。 他人の子だが良い子なので、育てられなかった自分の子のことも重ねあわせて、愛情が湧いてくるヒロインだったが、失踪した友人からは子供を迎えに行くとの連絡があり、ヒロインは嗚咽する。「宝物見せびらかして扉しめるよ

  • 【オススメ】 会田薫/梅鴬撩乱 | マンガ一巻読破

    梅鴬撩乱(1) (KCx ITAN) ■【オススメ】幕末を萩の遊郭舞台に描く。 幕末の話。主人公は高杉晋作の愛妾である おうの、源氏名:此ノ糸 である。ぼおっとしたところのあるのは実在の人物どおりらしい。 赤禰武人(赤根武人)と高杉晋作を登場させる長州舞台の幕末話だが、 主人公はダブルヒロイン、遊郭の芸者である此の糸と、 その姉御分である琴乃である。この二人の視点を中心に、 じっくり話を描いていくところが、男目線でスピーディーな 幕末話と一線を画している。 買い漏れをコメント欄でご指摘いただいたが、確かにこれを 読みそびれていたら勿体なかったなと思う一作であり、感謝。 この巻では赤根武人>高杉晋作という力関係というか藩の雰囲気だが、 これはこののち一気に変わっていく。そこに際しても、 女性視線で話が描かれていくようであれば面白いものになるだろう。 ちなみにヒロインが実名を「うの」ということ

  • 森永みるく/ひみつのレシピ | マンガ一巻読破

    ひみつのレシピ (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ) ■ 百合ものではあるのだが非常に丁寧な物語運びで オールターゲット向き。 いきなり女子同士のキスから始まる物語、 だがそのキスには表面上意味はない。 年下に見えるメガネっ子の部長はノンケ。 一方かわいい一年生のほうはモテるのだがこの部長で 女の子に目覚めてしまったのだけれど告白はせず。 意識し始めると行動もぎこちなく。 というわけで、冒頭の描写の割に、関係は進展しない。 特に、肉体的には。ということでその辺目当てで読み始めると肩透かし。 一方、その分、百合ものと聞いて手を引っ込める向きにはオススメの 内容に仕上がっている。 物語を転がす主軸を料理部の部活動に据えたところが上手い。 評価:B 評価は、A:傑作、B:佳作、C:無印、D:薦めない 【データ】 森永みるく (もりながみるく) ひみつのレシピ 【 ひみつのレシピ

  • 【オススメ】 ヤマザキマリ/地球恋愛 | マンガ一巻読破

    地球恋愛(1) (KCデラックス) ■【オススメ】ミドルエイジ以上限定。 地球各地を舞台にした連作短篇シリーズ。 イタリア、ツバル、デンマーク、ブラジル、シリア、アメリカ。 各地を舞台にした「地球」規模のお話は題にもあるように 「恋愛」もの、なのだが一味違う。 描かれるのが若い人達ではなく、 ミドルエイジ、中高年である点が異質。 弘兼憲史がビッグコミックオリジナルあたりで描くようなものとは また違い、初々しい少女漫画のような内容であり、 しかしそれで気持ち悪さがなく清々しいという、この つかず離れず、かつさらっとした雰囲気は、独特。 どうってことない話ばかりで、 舞台が地球各地というのが売りなのだが、 途中から前作の舞台と何らかのつながりのある内容になっている。 というか2話目のツバルの話だけは1話目のイタリアとの関連が特にないのが 中途半端で気になる。・・・何か見落としてますかね・・・。

  • 【オススメ】 米原秀幸/Vision NOA | マンガ一巻読破

    Vision NOA 1 (ヤングチャンピオンコミックス) ■【オススメ】少年に見えるのは死者のヴィジョン。 かつて解決できなかった事件がこびりついて離れない 刑事と彼が出会う。 刑事は殺人現場を見学する少年を意識する。 その後再び現場で出会った彼はとりつかれた表情で 絵を描いていた。その絵は亡くなった被害者の 恐怖の表情が。彼に見えるのは、死者の残留する思念。 それを絵にするのだった。 見えてしまう闇を抱える少年は、理解してくれる幼なじみとその親 に支えられてきたが、同じように闇を抱える刑事と出会うことで、 自身の闇に向きあう覚悟をする。刑事は刑事で未解決のままの 過去の事件、壮絶な現場であり肉親も関わっているそれに 囚われ続けている。その事件の解決に向けて、二人は協力することになる。 特別な見える力、警察の捜査、と、そう珍しくない題材であり、 絵は魅力もあるが不安定さもある出だし。だが

  • 【オススメ】 岡村星/誘爆発作 | マンガ一巻読破

    誘爆発作(1) (シリウスコミックス) ■【オススメ】失踪した娘を探す武器は、 時間限定のテレパシー。 何かが聞こえるようになった女性。精神の病か、と思う自分に、 友人は、そんな弱い心ではない、だから霊か何かだ、と言う。 その声は強まるが、確かにそれは病ではなく、実在する人物からの 呼びかけだった。それは、娘が失踪したままだという男性。 二人をつなげるのは、深夜の1時間だけ限定で通信できるテレパシー。 しかも心臓にペースメーカーを入れている彼の発作にあわせて、 ヒロインの動悸も激しくなるという、身体的にもリンクするリスクを背負っていた。 SF設定の上で綴る話は、男性の娘捜し。 ヒロインの職場にいる人物が、その鍵を握っているらしい。 見えるものは、幻覚か。しかしそれを頼りに、 娘を探す男性は、物盗りに見せかけて家探しをすることに。 終電までに証拠を握って立ち去れるのか、テレパシーの通じるうち

  • 【オススメ】 篠原烏童/生類憐マント欲ス | マンガ一巻読破

    生類憐マント欲ス 1 (Feelコミックス) ■【オススメ】部屋住みのお武家は、黒い犬が人に変わるのを見た。 江戸時代、綱吉治世を舞台にした、妖かしと呪いの物語。 題名からも想定できる治世の物語。徳川五代将軍綱吉による 生類憐れみの令が出された後の社会であり、 江戸での将軍の評判は低い。主人公はそうした中で武家ではあるが 長男ではないため部屋住みを余儀なくされる乱暴者と町人に 目される者のうちの一人、 とはいえ勉学に励み生真面目という性格ではある。 そこで偶然見かけたのは黒い犬と、共にいる少女。 これに興味をもって追いかけると事件に巻き込まれ、 そこで犬が人に変わる様を目にする。以来、彼等に関わるのだが、 町における世評に読売がかかわり、かつその裏には将軍家と対立する水戸などの 勢力があり、犬はその将軍を支える者であることが分かる。 そして主人公自身も役職を得ることに。 水戸光圀の時代でも

  • 【オススメ】 池辺葵/サウダーデ | マンガ一巻読破

    サウダーデ(1) (KCデラックス) ■【オススメ】ちょっと皆が斜めだが、音で付き合っている喫茶店の物語。 場所は喫茶店というかカフェ、店主の女性はキャパにあわない場合は無理せず 客を帰してしまうし、客に対して思ったことを言う性格。とはいえお客のことを よく見てはいる。そんな店主にバシバシ指摘するアルバイト。レストランをやめ て移ってきたシェフ。それぞれ、ちょっと変わったところはあるが、 音でつきあっているスタッフたちの喫茶店での物語。 この手の設定だとシチュエーションコメディのようにするのが定番だが、 エピソードをまとめるという発想ではなく、長く流れるフローの なかの一瞬を切り取るスタイルで紡がれているところが魅力だろうか。 人物が入れ替わり登場して物語が展開するのは店ものならでは。 飄々とした雰囲気で、薄味なのだが、いろいろありつつも日々を 暮らす普通の市井の人を登場させている感じ

  • 【オススメ】 川原由美子/ななめの音楽 | マンガ一巻読破

    マンガ単行の第一巻を網羅するレビューサイト眠れぬ夜の奇妙な話コミックス ななめの音楽1 (ソノラマコミックス) ■【オススメ】 あまりのわからなさに面らう、 60年代70年代的なアートフィルムの感覚。 ベタを塗られた背景に1ページ4コマの均等な配分、 そのシネマスコープのようなコマ割りで映画を見せられている感覚になる。 そして話は、学園ものかと思うと、ファンタジーのようで、 しかし内容は、航空機レースにシフトしていく。 題名も「ななめの音楽」、Schräge Musikとあるように、 これはジャズのことでもあるが、シュレーゲ・ムジークという 航空機関砲、対イギリス空軍向けのドイツ空軍の兵器。 で、ヒロインは空でななめの音楽が聞きたいといい、 それは果たして・・・。 1990年に佐藤道明との合作名義で描かれた同名作品の リメイクということで、based on non existent n

    shirebito
    shirebito 2011/07/12
    "評価:正直わからん" たしかにいいようのない不思議な感じのマンガですな。
  • 【オススメ】 雲田はるこ/昭和元禄落語心中 | マンガ一巻読破

    昭和元禄落語心中(1) (KC×ITAN) ■ 【オススメ】 お勤めをすませた青年は、 弟子をとったことのない落語家の初弟子となった。 刑務所から出てくる青年は、お勤めしていた割に屈託のない好青年。 脳天気な彼はそもそも中途半端で流される自分を自覚し、 刑務所に入る代わりに組を抜けてきていた。 それで向かった先は、刑務所の慰安で見て感動した落語家のもと。 名人と言われる師匠は弟子をとったことがないので有名だったが、 青年の性格ゆえか、はじめて内弟子として引き受けるのだった。 落語ものというと噺と芸道にフォーカスする話が多く、 それは当然で、この作品もそうした部分は勿論あるのだが、 更に一歩踏み出したところに特徴がある。 その部分は、主人公の青年が追うものではなく、 彼は狂言回しであり、役割を必要以上に担わせていないところが、 巧い設定である。 名人には仲の良い同期がおり、タイプの違う落語で