コップに乳白色の液体を注ぐ。 ここのところ毎日飲んでいる無調整豆乳だ。健康にいいからと母親に勧められて以来、自分でも驚くほどに嵌まってしまった。 キャップを閉め、パックを冷蔵庫へと戻す。またすぐに取り出し2杯目を注ぐことになるのに、それでも一旦は戻しておく。豆乳は冷え具合が大切なのだ。 ちょっとでも温いと、せっかくの美味しさが損なわれてしまう。空気に触れ過ぎるのも厳禁。しっかりとキャップを閉めておくことが肝要だ。 私は改めてコップと対峙する。勢いよく注いだせいか、表面にはいくつかの気泡が浮かんでいる。縁に口をつけ傾けると、どろりとした液体が舌の上に流れてきた。飲み終わると、まるで舌がコーティングされたような感覚が残る。少し遅れて、仄かな後味が鼻から抜けていく。 案の定、私は冷蔵庫を開き、ふたたび豆乳をコップに注いだ。こうやって1パックをわずか2日ほどで空けてしまう。このパックももう無くなり